マニュアルWeb化の目的とは?紙との違いや利点と作成のポイントをチェック!
2024-12-09
2024-02-12
昨今、マニュアルのWeb化が進んでいますが、紙のマニュアルをWeb化することでどのような効果が期待できるのでしょうか。
そこで本記事では、マニュアルをWeb化する効果や、紙のマニュアルとの違いを紹介します。そして、マニュアルをWebで作成する時のポイントを解説します。
マニュアルをWeb化する目的
マニュアルをweb化する動きがありますが、それはなぜでしょうか。本章では、マニュアルをWeb化する目的について解説します。
保管・管理をしやすくするため
Web上でマニュアルを提供する主な目的は、紙に比べて保管・管理がしやすいことです。デジタル形式のマニュアルは物理的な収納スペースを必要とせず、クラウドやサーバー上で容易にアクセスできます。
そのため、情報を素早く簡単に検索・整理でき、必要なときに即座に取得できます。バージョン管理や更新も簡単で、修正が必要な場合も即座に行えます。また、緊急時にも即座に使用可能で、更新もできるため、新しく正確な情報が取得でき、迅速な対応が可能です。
コスト削減のため
マニュアルをWeb化する目的の一つは、紙に比べてコスト削減が可能な点です。紙媒体では、まず紙が必要で、印刷・配布・保管に関連する複数のコストもかかります。
しかし、Web上でマニュアルを提供すればこれらの費用は削減できます。紙の印刷・配布にかかる費用や環境への影響がなくなり、デジタル形式では更新や修正が柔軟に行えるため、追加の印刷費用も不要です。
また、オンラインでアクセス可能なため、マニュアルを保管しておく場所のコスト、マニュアルを用意してから該当の部分を探すコストすらカットできます。
Web化したマニュアルは、従業員やマニュアルのユーザーが必要な情報に迅速にアクセスでき、作業の効率化が期待できます。Web化は経済的で環境にもやさしい手段となり、企業のリソースを最適に活用する効果をもたらします。
情報の更新・追記をしやすくするため
マニュアルをWeb化する効果の一つは、情報の更新と追記が容易になることです。
紙のマニュアルで情報の更新と追記をするためには、改訂版を印刷し配布する必要があり手間とコストがかかります。また、古い仕様のマニュアルを廃棄するのもコストになり、更新が滞ることがあります。
Web化したマニュアルは、デジタルプラットフォーム上で簡単に情報を更新・追記できます。即座に変更が反映され、ユーザーは最新の情報に簡単にアクセスできます。
さらに新しい情報が更新されても、継続的に反映できます。この柔軟性と効率性は、最新の業務プロセスを提供するための利点となります。
場所を選ばず利用できるようにするため
マニュアルをWeb化する効果の一つは、場所を選ばず利用できることです。
紙のマニュアルは物理的な形態を持つため、必要なときに適切な場所にないと活用が難しいです。例えば、オフィス外や異なる拠点で作業する場合、紙のマニュアルが手元になければ情報を得ることができません。
Web化すると、ユーザーはインターネット経由でどんな場所からでもマニュアルを閲覧できます。
スマートフォンやタブレットを使用して見られるようにしておけば、さらに場所を選ばず情報に接することができます。そうなると、遠隔地や出張先、自宅など様々な場所でマニュアルを閲覧して作業が可能です。
場所を選ばず利用できるWeb化の効果は、現代の移動性が求められるビジネス環境において大きなメリットになります。場所を選ばず利用できるマニュアルで、従業員の生産性が向上し柔軟な作業環境に対応できるようになります。
検索性が向上するため
マニュアルをWeb化すると検索性が向上します。従来の紙のマニュアルでは、特定の情報を探し出すために、ページをめくりながら目次や索引を利用する必要があり多くの時間と労力がかかりました。
特に、分厚いマニュアルや情報量が多い場合、目的の情報にたどり着くまでにかなり手間がかかります。
一方、マニュアルをWeb化すると、検索機能を活用することで、必要な情報を瞬時に見つけられます。キーワードを入力するだけで関連する項目やページが表示され、時間が節約でき作業効率が上がります。
また、ハイパーリンクを利用すると、関連情報に簡単にアクセスできるため、情報の連携や参照も簡単になりました。以上のように、マニュアルをWeb化する目的は、検索性の向上にあります。
マニュアルWeb化のメリット
マニュアルをWeb化する目的はわかりましたが、ユーザーにはどのような利点があるのでしょうか。本章では、マニュアルWeb化のメリットを具体的に紹介していきます。
時間・場所の制約がない
マニュアルをWeb化するメリットの一つは、時間と場所の制約がないことです。
紙のマニュアルは物理的な存在で、会社など特定の場所に配置されているため、その場にいないと閲覧できません。閲覧する時間も場所も、特定の所に依存しているため、自分の都合に合わせることはできません。
しかし、Web化すれば、インターネットを通じてどんな場所からでもアクセス可能です。時間や場所に縛られず、自分の自由なタイミングでアクセスできます。
デジタル形式なら、検索機能やリンクを活用して迅速な情報検索が可能です。従業員や利用者は、自分の都合に合わせて効率的に作業でき、スムーズに業務プロセスに組み入れることができます。Web化することで、時間や場所の自由度が向上するので、現代の多様な働き方に対応できます。
動画も載せられるのでより分かりやすい
マニュアルをWeb化すると、動画も活用できるのでより分かりやすくなります。紙のマニュアルでは、文字や図版だけでは難解な手順や操作が理解しにくいことがあります。
また、特定の作業やプロセスを言葉の説明だけで伝えるのは難しいことがあります。実演を見ればすぐわかる内容でも、紙のマニュアルでは不可能です。
Web化すれば、動画や視覚的な素材を組み合わせたマニュアルを提供できます。動画を活用することで、実際の手順や操作がリアルタイムで視聴者に示され、直感的に理解することができるようになります。
ユーザーは自分のペースで学び、より確実に必要なスキルや知識を習得できます。視覚的な情報は理解度を高め、トレーニングや教育の品質向上に貢献します。Web化によるメリットは、従来の紙媒体では難しかった視覚的な学習と理解を促進します。
業務効率化
マニュアルをWeb化すると、業務が効率化できます。紙のマニュアルは物理的な保管や配布が必要で、特定の場所でしか利用できません。
作成には印刷や製本も必要で、配布しなければ社員に確認してもらう事もできません。使用時には、必要な情報を検索するにも時間がかかりがちです。以後、更新するにしても廃棄するにしても手間がかかります。
これが業務に支障をきたし、情報の更新や共有が難しくなります。また、膨大な紙文書を管理すること自体が容易ではありません。
Web化すると、情報はデジタル形式で一元管理され、必要なときにどこからでもアクセスできます。更新や修正が簡単で、最新の情報を瞬時に提供できます。
検索機能やリンクを活用して情報に迅速にアクセスでき、業務の流れをスムーズにすることが可能です。もちろん保管にも、物理的リソースは必要ありません。結果、業務効率が上がり、従業員はより迅速かつ正確に業務を遂行できます。
マニュアル自体が利用しやすくなる
マニュアル自体が利用しやすくなることもメリットです。紙のマニュアルは静的で、情報の検索に時間と手間を要します。
また、カラー版にするのも手間になり、動画が利用できないため、複雑な手順の説明に苦労したり、非常に簡単な動作の説明でも分量が必要になるなどの問題点があります。
Web化すると、動画やカラー画像を組み込めるので視覚的に理解することができます。画面の大きさや明るさを調整でき、個々の好みに合わせた利用が可能です。検索機能を備え、必要な情報に迅速にアクセスすることも可能になります。
また、デジタル形式は持ち運びが容易で、スマートフォンやタブレットを使用してどこからでもアクセス可能です。これにより、ユーザーは柔軟性を持ってマニュアルを活用でき、より効果的な学習や業務の実行が可能になります。
すぐ修正できる
マニュアルをWeb化するメリットは、情報の修正が早く簡単にできる点です。従来の紙のマニュアルでは、内容に変更があっても、修正した新しいバージョンを作成し印刷し直して配布する必要がありました。
修正・製本には多くの時間がかかりますし、もし修正した内容に間違いが発覚した場合、再度作成し直す事態になれば、多くの時間とコストがかかっていました。紙のマニュアルでは、全ての従業員に最新版を行き渡らせるための配布作業も手間がかかり、古いバージョンが残ってしまうリスクもありました。
一方、マニュアルをWeb化すると、管理者はオンライン上で内容を簡単に修正・更新することができます。変更が発生した際には、Webページの内容をすぐに修正できるので、情報の正確性が保たれ、現場での誤解やミスを大幅に減らすことができるようになります。
Webマニュアルでは、変更履歴も簡単に管理できるため、どのような修正が行われたのかもわかりやすいです。以上のように、マニュアルをWeb化すると、修正が早く効率的にでき、常に最新の情報を提供できて有用です。
マニュアルWeb化のデメリット
マニュアルをWeb化すると様々なメリットがありましたが、反対にWeb化することで使いにくくなる場合もあります。本章では、マニュアルWeb化のデメリットを解説します。
ネット環境が必須になってしまう
マニュアルをWeb化するデメリットの一つは、ネット環境が必須になることです。ネット環境がない場合、マニュアルにアクセスできなくなります。
特に、地下やネットワーク接続が限られた地域では、情報へのアクセスが制約されます。また、電源設備も必要になる場合があります。ネットワーク環境が無ければマニュアルが必要なときに制約が生じ、業務の停滞や不便が発生する可能性があります。
対照的に、紙媒体ではネット環境が不要であり、どんな場所でも手に取ることができます。これにより、屋外やネットワークが利用できない場所でもマニュアルを参照できるメリットがあります。
セキュリティの観点からも、紙媒体は決められた場所に保管し動かさなければ、安全性が高いといえます。ネット環境の必須性は、Web化のデメリットのひとつです。
余分な端末が必要になってしまう
マニュアルをWeb化するデメリットの一つは、余分な端末が必要になってしまう点です。従来の紙のマニュアルは、必要なときにすぐ手に取って参照することができましたが、Web化されたマニュアルを利用するには、インターネットに接続されたデバイスが必要になります。
このため、従業員がマニュアルを閲覧するためには、追加の端末を用意しなければならない場合があります。
全ての従業員に端末を支給するためには、初期投資として端末の購入費用や、維持管理のコストがかかります。これらの端末は故障したり、紛失する場合もあるのでその対応にも、コストと労力がかかります。
マニュアルのWeb化には多くの利点がある一方で、端末が必要になることによるコスト増加はデメリットです。
メモや付箋ができない
メモや付箋ができないこともデメリットになります。紙媒体では、ユーザーが直接書き込みやメモを取りながら学習や作業を進めることができます。これにより、個々のユーザーが自分自身に特有の注釈や理解を加えることが可能です。
一方、Web化されたマニュアルは通常、テキストを直接編集することは難しく、メモや付箋のような個別の注釈を残すことが限定的です。
メモや付箋の機能がある場合もありますが、自分なりに使いやすい工夫を残して、マニュアルの改変を行うことは大変難しくなります。この制約があるために、作業の最適化が難しくなる可能性があります。メモや付箋が自由にできるマニュアルの方が生産性があがる場合があります。
複数同時の閲覧ができなくなる
どのような方法をとっても全くできないというわけではありませんが、マニュアルをWeb化すると、マニュアルの複数ページを同時に見ることは難しくなります。
従来の紙のマニュアルでは、複数のページを開いた状態で必要な情報を一度に参照することができました。しかし、Webマニュアルでは基本的に一度に一つのページしか表示できないため、複数の情報を同時に参照するのは難しくなります。
特に、複雑な手順や相互に関連する情報を確認しながら作業を進める場合、ページを切り替える手間が生じ、作業効率が低下する可能性があります。
複数のタブやウィンドウを開くことで、ある程度の解決は図れますが、画面サイズやデバイスの制約により、見やすさや操作性が損なわれる可能性も考慮する必要があります。
使いにくく感じる人がいる
ユーザーの中には、Web版のマニュアルを使いにくく感じ、紙版マニュアルを好む人もいるでしょう。そういった人は、デジタル環境に不慣れであるか、画面上のナビゲーションや検索機能の利用が難しいと感じる傾向があります。
また、PC用で作成しているマニュアルの場合、スマートフォンの画面に対応しておらず、デバイスへの適応が難しい場合もあります。
紙媒体では、物理的なページめくりや索引の利用が直感的であり、パソコンやスマートフォンの使用に慣れていないユーザーでも使いやすい特長があります。
また、紙媒体は電源不要であるため、屋外でも地下でもネット環境の悪い地域でも利用できます。Web化においては、使用者のリテラシーや好みによってはむしろ、使いにくく感じてしまう人がいます。
マニュアルをWeb化する方法
マニュアルをWeb化する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。本章では、主に3つの方法を紹介します。
PDF
紙のマニュアルをWeb化する方法の一つにPDFがあります。PDFとはAdobe Systemsによって開発された文書の電子的な表示と交換を可能にするファイルフォーマットです。
PDFは異なる環境やプラットフォームで一貫した表示が可能で、さまざまな種類の文書や画像を保持できます。紙のマニュアルをスキャンしてPDF化したり、ワードなどで作成した文章をPDFで出力し、Web上にアップすればインターネット上で閲覧できます。
PDFを活用して紙のマニュアルをWeb化する際には、まずPDFをウェブにアップロードし、埋め込み可能なリンクを作成します。
ハイパーリンクを使用して、セクションやページごとにアクセス可能な目次を作成し、ユーザーが必要な情報に迅速にアクセスできるようにします。
PDFの利点は、文書がプリンタや画面などさまざまな環境で一貫して表示されること、セキュリティ機能の強化が可能であること、相互操作性が高いことなどが挙げられます。
さらに、PDFは読み取り専用の形式であるため、文書の改ざんを防ぐことができます。
HTML
HTMLは、ウェブページを構築するためのマークアップ言語です。HTMLはテキストベースで、要素やタグを使ってコンテンツの構造を定義します。例えば、pタグは段落を、h1タグは見出しを示します。
紙のマニュアルをWeb化する際、既存のテキストや画像をHTMLに変換し、リンクやナビゲーションを追加します。章やセクションごとにHTMLファイルを分割し、ハイパーリンクを使ってページ間を簡単に移動できるようにします。
Javaを組み込んで対話的な要素や検索機能を追加することも可能です。 HTMLは標準化されたフォーマットであり、ウェブ上で広くサポートされているため、利用者は様々なデバイスやブラウザで手軽にアクセスできます。
アプリ
マニュアル作成アプリを使うのも方法の1つです。パソコンで使用するものが多いですが中には、スマホやタブレットなどのデバイスに対応しているものもあります。
使用の際には有料の物もありますが、中には無料で使用できるものもあり、非常に便利です。ただし無料版は、使用できる機能に制限がある場合があるので、内容をよく確認して選ぶことが重要です。
マニュアル作成アプリには様々な種類がありますが、なかには、パソコンになれていない年齢の高い方でも直感的に使いこなせるような便利な作成ツールもあります。
動画の編集や、翻訳機能がついているものもあるので、日本語のマニュアルを外国語へ翻訳することもできてしまいます。アプリは、スマートフォンにダウンロードすれば手軽に持ち歩くこともできるので、屋外で仕事をする時に便利です。
マニュアルがWeb化に適しているかチェックするポイント
紙のマニュアルをWeb化することでさまざまな効果が期待できますが、デメリットもありました。全てのマニュアルがWeb化されれば良いというわけではありません。
では、Web化に適しているかどうかはどのような観点で判断すればよいのでしょうか。
ページ数
マニュアルのページ数が多い場合、Web化は効果的です。オンライン環境では検索機能やハイパーリンクを活用して素早く目的の情報にアクセスできます。
さらに、構造化されたフォーマットのお陰により、読者は特定のセクションに直接ジャンプしやすくなり、効率的な学習や作業が可能です。
紙のマニュアルだと全て自力で探さなければならず大変ですが、Web化すれば簡単に見つけられます。ユーザーは長大な文書でも効率的に目的の情報を発見できます。また、更新や修正も簡単で素早くできます。
作成者数
マニュアルを複数人で協力して作っている場合は、Web化が有益です。オンライン共有プラットフォームを使用すると、リアルタイムで複数の編集者が同時にコンテンツを更新でき、共同作業が円滑に進みます。
バージョン管理も容易で、チーム全体が一貫性のある情報を提供できます。同時に、コメントやフィードバックも効率的に行え、作業プロセスが効果的に進展します。
セキュリティ対応
紙のマニュアルは、管理をずさんにすると持ち出されたり気軽にコピーできるため、セキュリティ対策に懸念があります。
一方Webマニュアルは、アクセス権の細かな管理や暗号化が容易にでき、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを低減します。定期的なアップデートや監査もオンラインで効果的に行え、セキュリティの維持が確立されます。
業務内容
マニュアルのWeb化に適しているかは業務内容によって判断します。
例えば、デバイスを使えない環境下の業務でマニュアルを使用する場合(電子機器がない、電源がないなど)や、デバイスの使用に不慣れな人が使用する業務では、Webマニュアルは向かないでしょう。
使用期間
紙のマニュアルは、長期間使用すると破れたり字が見えにくくなったりして、使いづらくなる可能性があります。また、長い期間使用していくと、書かれた内容を更新しなければならない可能性もあります。
しかし、Webのマニュアルであればその心配はありません。長期間使っても品質が下がることはありませんし、情報の更新もすぐできます。マニュアルを長期間使用する予定であれば、Web化するのを検討しましょう。
まとめ
本記事では、マニュアルをWeb化する目的や、紙のマニュアルとの違いを紹介しました。また、メリットやデメリット、マニュアルをWebで作成する時のポイントを解説しました。
マニュアルをWeb化すると、業務効率があがりコストダウンもできるので、得る利益は大きくなります。しかし全てをWeb化すればよいわけではありません。マニュアルのWeb化を検討していらっしゃる方は、この記事を参考に、自社ではWeb化が合っているのか検討してみてください。
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