業務で役立つ!チェックリストを活用した手順書の作成方法とポイントとは
業務で何気なく使用している手順書やチェックリストですが、作成するとなるとどのようにすればよいのでしょうか。
そこで本記事では、手順書やチェックリストを活用した手順書の作成方法を紹介します。また、作成時のポイントもあわせて解説します。手順書とチェックリストを活用して業務効率を高めたい方は必見です。
手順書・チェックリストとは何か
業務でよく使われる、手順書やチェックリストとは何でしょうか。本章では、手順書とチェックリストの概要や、それぞれの違いを解説します。
手順書・チェックリストの概要
手順書とは、作業の手順を詳しく説明したものです。
作業の手順を時系列に示し、手順書に書かれているように作業を行えば、誰がやってもできるように作られているのが特徴です。手順書通りに行動すれば、確実な結果を再現できます。
手順書の目的は、作業者のスキルや経験を問わず、誰がやっても同じようなクオリティでさぎょうができることを目指しています。
すべきことが全て指示されているので、手順書にない作業はしてはいけなかったり、すべきではないことになります。
手順書とよく似たようなものとしてチェックリストがあげられます。チェックリストとは、作業において漏らしてはいけない重要な事項をまとめたものです。
チェックリストに載せる項目は、明示しておかなければ、見逃してしまう可能性があり、作業において必須の項目になります。
手順書・チェックリストの違い
手順書は作業の初めから終わりまでを順番に記載しています。そのため、主に業務に関わる作業者、経験の浅い人が多く使用します。
一方、チェックリストは、タスクや重要な項目を確認するために使用します。そのため、作業者は業務経験に関わらず使用します。また、作業者だけでなく管理者も使用するケースがあります。
手順書作成の目的
手順書とチェックリストとの違いはわかりましたが、それぞれなんのために作成するのでしょうか。本章では、手順書を作成する目的を解説します。
作業の効率アップ
手順書の主な目的の一つは、作業効率化です。手順書は社員や作業者に対して、特定のタスクやプロセスをスムーズに実行する方法を提供します。
例えば、オフィスで文書作成の手順書があれば、社内報告書を作成する際、指示に従えばミスを最小限に抑えながら効率的に仕事を進められます。
さらに、手順書はプロジェクトの異動や人事変更時にも活用できます。役職変更などがあった場合、手順書が適切に整備されていれば、新しいメンバーが早く業務に慣れることができます。
手順書があれば、業務を円滑に進められる手引きになります。指示に従って行動すればミスなく早い時間で目標を達成できるので、組織全体の生産性向上に貢献します。
作業の質の担保と結果の共有
手順書作成の目的は、作業の質の担保と結果の共有でもあります。手順書は明確で標準化された方法を提供するので、作業の一貫性を確保し、品質を向上させます。
会社では、新人でも手順書を用いて業務を行う事で、一定の品質を保った仕事ができるようになります。また、手順書は結果の共有においても役立ちます。
例えば、営業で結果を残している社員の行動や仕事の様子を標準化し、手順書として共有することで他の社員も成績が上がる効果が期待できます。
成果の出る行動などが手順書によって具体的に共有されていると、関係者全員が同じ情報を共有しやすくなります。手順書は結果の共有にも優れたツールになります。
チェックリスト作成の目的
手順書作成の目的はわかりましたが、チェックリストは何のために必要でしょうか。本章では、チェックリスト作成の目的を解説します。
ミスや抜け漏れ防止に繋がる
チェックリスト作成の目的はミスや抜け漏れの防止です。チェックリストがないと例えば、いくつかの商品を梱包して顧客に発送する際、送付漏れなどが発生する可能性があります。
チェックリストがないと困る可能性がある別の例として、プロジェクトの進捗管理が挙げられます。プロジェクトに関わる多くのタスクがある場合、何を達成したか何が残っているかを把握するのが難しくなります。
一方で、チェックリストがあると、作業の途中で何が完了しているかが明確になります。特定のタスクが漏れないように点検でき、作業の進捗が把握しやすくなります。
発送作業であれば、どのような商品が必要か、運送や梱包などのステップが明確にリスト化されていると、全体の進捗や特定の作業段階で問題がないか即座にチェックできます。
必要事項を確認するツールがあればミスや抜け漏れを防げます。チェックリストは、作業の正確性と効率性を向上させるために不可欠なツールです。
生産性の向上に繋がる
チェックリストの作成は、生産性の向上に大きく貢献します。例えば、プロジェクトを始める時のスケジュール管理で活用できます。
もしチェックリストがない場合、プロジェクトの複雑なタスクや締め切りを把握するのは難しくなるでしょう。そうなると、プロジェクトの進捗が遅れたり、優先順位が誤って設定される可能性があります。
また、業務手順においてもチェックリストは重要です。特定のプロセスが複雑で繁雑な場合、手順を確認することなく作業を進めると、ミスや重複作業が生じやすくなります。
これに対して、チェックリストがあれば、社員は手順に従いながら効率的かつ正確に業務を遂行できます。
特に複雑なプロジェクトや業務において、チェックリストで明確なガイドラインを提供すると、社員は効率的に業務を遂行できるようになります。チェックリスト作成は生産性向上に貢献します。
チェックリストを活用した手順書作成の流れ
手順書とチェックリストの目的がわかったところで、それぞれの良いところを活かし、チェックリストを取り入れた手順書の作り方について、流れを説明します。
手順書・チェックリストの概要を決める
手順書はともすれば、あれもこれもと情報を盛り込みたくなってしまいますが、分量が増えすぎると効果的な活用ができなくなってしまいます。
そこで、初めに行うのは、手順書とチェックリストの大枠を決めることです。どの業務に対する手順書なのかを決め、構成を考えていきます。
手順書を作成する業務については、作業の効果が高く、標準化しやすい作業から始めましょう。
作成では、誰がいつ、何を目的にどのようにして行う作業なのかを明確にしましょう。そして、どの作業をどの工程までまとめるのか、作成のメンバーや、コスト、日程のスケジューリングなどを行いましょう。
作業の整理を行う
大枠が決まったら、次は、手順書に盛り込む作業の洗い出しを行います。手順書は一般的に一人で完結する単位の作業を説明します。作業はシンプルに、必要最小限の行動で達成できることを意識して標準化します。
なお、会社における業務は、様々な部署や時には社外の人まで多くの人が関わることもあります。手順書作成で必要があれば、都度ヒアリングして作成をする場合もあります。
作業を一般化する
作業の整理を行ったら、手順書に記載する必要な手順を一般化します。このステップでは、特定の状況に依存せず、一般的な手順や原則を示すことが重要です。
作業を一般化することで、手順書が広範な状況で使用できるものになり柔軟性が増します。従業員はどのような状況でも、手順書をみれば一貫性を保った作業ができるようになります。
この結果、組織内での標準化が実現され、効率性が向上します。一般化は、全体の流れから共通するステップやパターンを見つけ出すことから始めます。同様の作業において重複するステップや共通の手順を抽出します。
手順書・チェックリストに落とし込む
手順の整理、一般化が終わったら、手順書の構成を作成し、記載順を決め、文章を作成します。手順書には作業を一般化した作業を把握し、その手順を頭に整理します。
どのステップが含まれ、作業の流れや依存関係を示します。各ステップの優先順位や依存関係を考慮して、手順の順序を確立します。作業者がスムーズに進捗できるように、論理的な順序を構築します。各ステップに対して、具体的な行動や指示を追加します。
また、ステップの進行に関連する条件や注意事項も明記します。これにより、作業者は何を行うべきか、どのような状況で注意が必要かを理解できます。
各ステップの完了を確認するポイントで、チェックリストを設定します。これにより、作業の進捗を管理し、漏れやミスを防ぎます。
作成には分かりやすい言葉を使用し、必要に応じて図やグラフを挿入して視覚的な表現を心掛けます。手順書は、幅広い読者層が理解しやすいことを目指します。
実行と修正
手順書は作成して終わりではなく、必ず実行してもらい、もらったフィードバックを元に修正をしましょう。作業を行ったことがある人に実際にやってもらい、手順書が機能するか確認してもらうことが大切です。
また、経験者だけでなく未経験者にも試してもらうことも必要です。未経験者が手順を実行することで、彼らが理解しやすいかどうかや、初めて手順を見たときによくある誤解や混乱をみつけることができるためです。
経験者と未経験者の両方が手順を試すことで、様々な視点や経験に基づくフィードバックを収集できます。実践を通じて手順書が実用的であることを確認し、必要に応じて修正する工程が必要です。
チェックリストを活用した手順書作成のポイント
チェックリストを活用した手順書作成の流れはわかりましたが、作成時に注意することはあるのでしょうか。そこで本章では、チェックリストを活用した手順書を作成する際に意識するポイントをまとめます。
準備と本作業を分ける
どんな作業をする時でも、何かしらの準備が必要です。例えば、料理をする時にもいきなり味付けにはならず、調理器具を準備したり、野菜をきったり、調味料を混ぜておいたりという準備があります。
準備と調理を同時に行うと、プロであればできるかもしれませんが、料理の手順書をみながら作業するような初心者では、かなり大変です。時間がかかってしまうし、失敗のもとになります。準備は事前に済ませておき、後は調理するだけの段階にしておくのが理想的です。
手順書に書くような手本になる作業をしている人こそ、準備を整えたうえで本作業をしています。そのため、手順書にも、準備となる工程は事前に済ませていることが前提で、本作業に入ることを指示しなければなりません。
準備をしながら作業をさせるのは、失敗やミスのもとになり、生産性が上がりません。手順書を作成する際は、準備と本作業の区別を明確にしましょう。
誰でも理解しやすいように作る
そもそも手順書は、会社であれば新人や他部署から移動してきた人に向けて作成されます。知識がない人が使用するのが前提なので、誰でも理解しやすいように配慮する必要があります。
手順書は、複雑なプロセスやタスクを実行する際、作業の効率性向上とエラーの最小化を目的に使用します。誰にでも理解しやすい手順書を作成することで、作業者が正確に手順を把握し、効果的に作業ができるようになります。
理解しやすい手順書を作成するには、冗長な説明を避け、必要最低限の情報で手順を説明します。チェックリスト、図表、グラフなど視覚的な要素を活用して、作業者にとってわかりやすい構造にします。
抽象的な言葉や専門用語の使用を避け、具体的で一般的な言葉を使います。また、手順は論理的な流れに基づいて段階的に構成し、次に取るべきステップを明確に示します。
誰がみても分かりやすく、正確に業務が遂行できる手順書にすることが肝心です。
項目を増やしすぎない
手順書作成時、できるだけ効果を上げるために、ついたくさんの指示を出してしまいがちになります。しかし、指示が多すぎると、本来はもっとシンプルにできる作業が、途端に難しくなってしまうおそれがあります。
項目が過剰だと、作業者は本質的なステップを見失いやすくなり、重要なタスクを見過ごす可能性が高まります。また、手順書の読み込みに時間がかかり、作業が遅延したり混乱したりする恐れがあります。
さらに項目が多すぎると、読者は情報過多に陥り、注意が散漫になる可能性があります。
そのため手順書は、限られた数の項目で構成し、読者が集中して作業に注力できる環境を提供する必要があります。項目は適切に絞り込み、作業者が手順を実行しやすくする環境を整えるべきです。
チェックのタイミングを明確にする
手順書を作成する際、忘れずとりたいのは、チェックのタイミングです。作業を続けていると、工程が多くなるとどうしてもエラーが起きる可能性があります。
早い段階で気づけば問題にならないかもしれませんが、見過ごして作業をすすめてしまうと後で修正が利かなくなってしまう可能性もあります。
あと少しで完成という時にミスが見つかってしまう状況になれば、多くの時間と労力が無駄になる可能性があります。手順書にはチェックのタイミングを入れるようにしましょう。
また、チェックの時間は作業を一斉にやめることが理想的です。確認事項はチェックリストにすればより効果的です。できるだけ、チェックをする人は作業者と別の人にしましょう。
初期状態に戻すところまで指示する
手順書の指示は、作業開始前の初期状態に戻すところまで入れましょう。というのも、手順書を使用して作業をする際、作業者は基本的に初期状態からスタートします。
初期状態が一貫していると、共通の作業基盤を確保できます。もし作業途中で異常が発生した場合や途中で中断した場合でも、また初期状態に戻れば手順がわかります。
初期状態に復帰するステップが明示されていれば、状態の再現性を確保できます。初期状態に復帰する手順が抜けていると、一度エラーを出してしまったり、手順がわからなくなった時に立ち返ることができなくなります。
初期状態に戻すところまで指示のある手順書にすることは、作業の正確性や継続的な利用において重要な要素になります。
情報は定期的に更新する
技術や業務プロセスは変化することがあります。そのため、手順書もチェックリストも定期的に新しい情報へ更新する必要があります。
定期的に更新することで、最新の情報を反映し、作業者が最新の技術や手法に適応できるようになります。
古い手順書が使用され続けると、新しいプロセスやポリシーに対応できない可能性があります。結果として、作業者が混乱したりエラーを増やす原因になります。
定期的な更新は、古い手順書に起因するエラーを防ぎ、作業の品質を向上させます。手順書が実行されるなかで、プロセスの最適化や効率化の取り組みがあれば、それに合わせて手順書を更新することも大切です。新たな工程やツールを取り入れれば、作業がより迅速かつ効果的に進められます。
まとめ
本記事では、手順書やチェックリストを作成する目的や、チェックリストを活用した手順書の作成方法を紹介しました。また、作成時のポイントもあわせて解説しました。
手順書とチェックリストを活用して業務効率を高めたい方は必見です。
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