研修に動画を活用するメリット
冒頭でお伝えした通り最近は社員研修に動画を取り入れる企業が増えている傾向にありますが、それは、動画を取り入れることでさまざまなメリットが期待できるようになるからに他なりません。
研修に動画を活用することで期待できるようになる4つのメリットについて解説していきます。
今の時代の学び方にマッチしている
動画で学ぶという学習方法は、今の時代にマッチしています。
実際、本ではなくYouTubeの動画で学んでいるという人も少なくありません。
動画が日常的にある若い世代ほどその傾向が強いと言えるでしょう。
動画で学ぶという学習スタイルは、今後より加速していくと考えられるので、今のうちに取り入れておくことで若い世代が違和感なく学べる環境を用意してあげられるようになります。
内容を理解してもらいやすい
動画は、テキストや画像だけでなく、映像やナレーションなどさまざまな表現方法を駆使できる媒体です。
テキストや画像だけだと説明しにくい内容やわかりにくい内容も、動画を用いることで理解してもらいやすくなるので、専門的な業界や業種であればあるほどその恩恵を受けやすくなります。
短い時間で効率よく学べる
動画はさまざまな方法を駆使して情報を伝えることができるので、テキストで学習する方法の何倍も効率よく学習できるとされています。
テキストだと数千~数万文字になる内容も、動画であれば数分で解説できるので、忙しい社会人にとって非常にありがたい学習方法だと言えるでしょう。
場所や時間を選ばずに学べる
セキュリティに配慮しつつそういった環境を用意できるかどうかにもよりますが、動画には場所や時間を選ばずに学べるというメリットもあります。
自社のサーバーやクラウドサーバーに動画をアップし、PCやスマートフォンなどの端末からアクセスできるようにすれば、いつでもどこでも好きなタイミングで動画を閲覧できます。
研修に動画を活用するデメリット
取り入れることでさまざまなメリットが期待できるようになる研修用動画ですが、取り入れることを検討しているのであればメリットだけでなくデメリットについても確認しておかなくてはいけません。
研修に動画を活用する際に懸念される2つのデメリットについて解説していきます。
動画を大量に制作しなくてはならない
研修用動画は、一つの学習テーマに対して動画を一つ用意するなど細分化するべきとされていますが、細分化するとどうしても大量に動画を制作しなくてはならなくなってしまいます。
用意しなくてはならない動画が増えれば増えるほど手間も時間もかかるので、研修用動画を制作するのは想像以上に大変だということを理解しておかなくてはいけません。
組織を用意して取り組む必要がある
先ほど解説したとおり、研修用動画は制作するべき動画の数が多くなってしまいがちです。
そうなると一人で対応することができないため、しっかりとチームを組んで対応にあたる必要があります。
ただ、チームを組むとなるとその分の人員を確保しなくていけなくなりますし、人件費もかさむことになります。
研修用動画を制作するときのポイント
実際に研修用動画の制作に取り組む場合、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
それらのポイントを意識せずに動画を制作してしまうと思うような成果をあげられなくなってしまう可能性があるため注意しなくてはいけません。
ここでは、特に重要な3つのポイントについて解説していきます。
体系的に学べる内容にする
研修用の動画は、参考書のように体系的に学べる内容にしなくてはいけません。
基礎的な内容から徐々に応用的な内容について学べるようなカリキュラムになっていたり、見るべき順番が決まっていないと学ぶ側を混乱させてしまいかねません。
参考書などの学習本は徐々に知識や力を付けていけるような体系的な内容になっているので、参考書の組み立て方を参考にしながらカリキュラムを作ることをおすすめします。
気軽に閲覧できる環境を用意する
動画には場所や時間を選ばずに学習できるというメリットがあると紹介してきましたが、そのメリットを享受するには研修用動画を閲覧できる環境を用意しなくてはいけません。
研修用動画には社外秘の内容も含まれるのでセキュリティに注意する必要がありますが、社員のみがアクセスできる専用のシステムを用意するなどして、社員が学びたいと思ったタイミングで気軽に学べる環境を用意してあげるようにしましょう。
動画を細分化する
いくら効率よく学べるとは言え、長時間の動画を制作するのはおすすめできません。
動画が長くなればなるほど集中力が続きにくくなってしまいますし、時間を分けて学ぶのに適していません。
動画の内容にもよりますが、一つのテーマで一つの動画を制作することを意識し、なるべく細分化するようにしましょう。
研修用動画の活用事例3選
動画を制作して研修に取り入れる際に参考にしたいのが、すでに動画を取り入れている企業の事例です。
すでに動画を取り入れている企業の事例を参考にすることで、より効果的な動画の活用方法や効果を発揮しやすい動画の作り方などが見えてきます。
特に参考になりそうな事例を3つピックアップして、紹介していきます。
ニチイ
医療や介護サービスを全国各地に展開している「ニチイ学館」。
ニチイは資格取得講座のサービスも提供していますが、こちらの動画はその講座向けに提供されている動画のダイジェスト版です。
動画では、車いすの基本的な操作について実演している様子を交えながら解説されています。
音声、テロップを交えながら解説されているので非常にわかりやすいですし、画像やテキストだけだと伝わりにくい部分も映像での解説によってしっかりと担保されています。
日経BP
日本経済新聞社の子会社でビジネスパーソン向けの情報を発信している出版社の「日経BP」。
こちらの動画は、その日経BPが公式のYouTubeチャンネルにアップしている新社会人向けの研修動画です。
新社会人が身につけておくべき基本的なビジネスマナーについての研修動画となっています。
正しいマナーだけでなく、ついやってしまいがちな間違った対応もあわせて解説されているので、非常にわかりやすく実践的な内容の動画だと言えます。
株式会社クボタケミックス
プラスチック管材の製造・販売をおこなっている大阪の企業、「株式会社クボタケミックス」。
株式会社クボタケミックスも研修に動画を取り入れて活用している企業の一つです。
こちらの動画では、水道の排水用として用いられるポリエチレン管の切断方法について解説されています。
工事や工業に用いられる機械の使用方法の解説はテキストや画像のみでおこなおうとするとどうしても長文になってしまいがちですし、わかりにくいものになってしまいがちです。
一方、動画であれば実践している様子を映像で確認しながら学べるので、すんなりと頭に入りやすく、高い学習効果が期待できます。
まとめ
研修用動画を制作するのは大変ですが、大きな成果をもたらしてくれる可能性が高いので、積極的に取り組むべきです。
既存の社内研修に限界を感じていたり、効果や成果を実感しにくいと感じているのであれば、なおさら取り入れてみるべきだと言えるでしょう。
これから入社してくる世代は動画に慣れている世代が多く、テキストや画像で説明してもらうよりも動画の方がわかりやすい・頭に入りやすいと考えている世代なので、より動画での研修の方が効果を発揮しやすくなります。
今回紹介させてもらった動画制作のポイントや事例を参考にしながら動画制作に取り組んでみてはいかがでしょうか?