設備のマニュアルを動画化する5つのメリット
企業が社員向けの設備マニュアルを動画で制作するメリットとしては、
・理解しやすい
・内容をシンプルにできる
・閲覧しやすい
・グローバル化に対応しやすい
・印刷にかかる時間やコストを削減できる
の、5つがあげられます。
それぞれのメリットについて解説していきます。
理解しやすい
設備のマニュアルを動画化するメリットの一つ目としては、「理解しやすい」という点があげられます。
業界や導入している設備にも左右されますが、設備マニュアルは大抵内容が複雑になってしまいがちです。
複雑な機械やシステムの操作をテキストや画像だけで伝えるのは非常に難しく、思ったとおりに伝えられないというケースも少なくありません。
しかし、動画であれば、実際に操作している様子を映像で確認できるため、テキストや画像のみで構成されたマニュアルの何倍も内容を理解しやすくなります。
また、映像だけでなく、
・音声
・画像
・イラスト
・アニメーション
など、さまざまな表現方法を駆使できるため、内容が伝わりやすいのはもちろん、注意するべき部分を強調して表現するなど、絶対に伝えておきたい情報が伝わりやすいというメリットもあります。
内容をシンプルにできる
設備のマニュアルを動画化するメリットの二つ目は、「内容をシンプルにできる」という点です。
紙のマニュアルやPDFなどデジタルのマニュアルの場合、情報を伝える手段が、
・テキスト
・画像
・イラスト
と、限られてしまっています。
多くのマニュアルがテキストと画像で構成されているかと思いますが、設備機器の操作方法に関する部分の説明をおこなう場合など、一つ一つの手順をテキストや画像で細かく説明しなくてはいけません。
そのため、どうしてもマニュアルのボリュームが多くなってしまいますし、内容も煩雑化してしまいます。
一方、動画の場合は、先ほども紹介したようにさまざまな方法で伝えることができます。
何より、実際に作業をおこなっている様子を映像で見せられるため、テキストで細かく説明する必要がありません。
そのため、他のマニュアルに比べて、内容を非常にシンプルなものにすることができます。
閲覧しやすい
設備のマニュアルを動画化するメリットの三つ目は、「閲覧のしやすさ」です。
動画マニュアルはスマートフォンやタブレット、パソコンなどの端末で閲覧します。
特にスマートフォンは常に持ち歩いている端末と言えるため、いつでも好きなタイミングでマニュアルを確認することができます。
一方、紙のマニュアルを確認する場合は、マニュアルを持ち出し、手元においておかなくてはいけません。
マニュアルの持ち出しや撮影などが禁止されている場合、その場で確認しなくてはならないなどの制限も生まれます。
マニュアルの持ち出しが自由な企業や一人ひとりにマニュアルが配布されるような企業であっても、マニュアルを持ち歩きながら業務にあたるのは非常に骨が折れます。
そのため、動画マニュアルの閲覧のしやすさと手軽さは、非常に魅力的だと言えるわけです。
グローバル化に対応しやすい
設備のマニュアルを動画化するメリットの四つ目は、「グローバル化への対応のしやすさ」です。
少子高齢化の影響から日本にも海外の労働者が大量に入ってきています。
しかし、それら海外の労働者の中には、日本語を喋ることはできても難しい漢字を読むことができなかったり、読むことはできるものの内容が理解できなかったりするというケースが少なくありません。
その場合も、動画マニュアルであればテキストを差し替えるだけで対応できるようになりますし、何より映像で大まかな部分を確認できるため、理解してもらいやすくなります。
動画マニュアルは、グローバル化が進んでいくこれからの時代に適したマニュアルと言えるでしょう。
印刷にかかる時間やコストを削減できる
設備のマニュアルを動画化するメリットの五つ目としては、「時間とコストを削減できる」という点があげられます。
新人研修などでマニュアルが必要になる場合、紙のマニュアルだとその都度印刷しなくてはいけません。
参加人数が膨大になる場合、印刷に時間とコストがかかってしまいます。
一方、動画マニュアルの場合は、その都度印刷する必要がありません。
もちろんマニュアルを作成するのに時間と手間、コストはかかりますが、長い目で見た場合、紙のマニュアルよりもそれらを削減できると言えるでしょう。
設備マニュアルを動画化する際の注意点
実際に設備マニュアルを動画化する場合、注意しなくてはいけないポイントがいくつかあります。
ここでは、特に注意が必要な2つのポイントについて解説していきます。
紙のマニュアルと動画マニュアルを併用する
既存のマニュアルを動画化する場合、紙のマニュアルも残すようにしておきましょう。
なぜなら、内容によっては紙のマニュアルの方が適している場合があるからです。
動画マニュアルはじっくりと学びたい場合には適していますが、トラブル対応など必要な情報をすぐに確認するのには向いていません。
必要な情報をすぐに引き出せるようデータベース化しておけば動画マニュアルでも必要な情報を瞬時に引き出すことは可能ですが、そのようなシステムの構築は敷居が高いため現実的ではありません。
そのため、すぐに情報を引き出したいケースに備え、紙のマニュアルも残しておく必要があるわけです。
また、動画を閲覧するにはスマートフォンやタブレットなどの端末が必要になりますが、そういったデバイスを持ち込めない場所でも紙のマニュアルが必要なります。
情報管理を徹底する
マニュアルには企業にとって重要な情報も記載されています。
それらの情報が外部に漏れてしまうと大問題になってしまいますので、マニュアルを動画化する場合は情報管理を徹底しなくてはいけません。
情報漏洩は動画マニュアルに限った話ではありませんが、オンラインで閲覧できる仕様にしている場合、紙のマニュアル以上に情報が漏洩してしまいやすいですし、万が一漏洩した場合は拡散されてしまう可能性もあります。
そのため、閲覧するにはパスワードの入力を義務付けるなど、情報の漏洩を防ぐ仕組みの導入が必要になります。
設備マニュアルの動画化事例3選
設備マニュアルを動画化している事例を3つほどピックアップしてみました。
いずれもわかりやすい動画となっていますので、設備マニュアルを動画化する際の参考にしてください。
川崎市電設工業会事務局
川崎市電設工業会が公式のYouTubeにアップしているのがこちらの設備マニュアル動画です。
こちらの動画では、各建物に備わっている非常用発電機の操作方法について解説されています。
注意点を注釈で入れつつ、映像と音声で解説しているので、とてもわかりやすい設備マニュアル動画に仕上がっています。
神戸市
兵庫県の神戸市が公式チャンネルで公開しているのが、こちらの設備マニュアル動画です。
こちらの動画では、消防隊員が消火栓の使い方について解説しています。
動画のクオリティを見る限り内製されているであろうことがわかるため、設備マニュアル動画を内製したいと考えている場合に参考になる動画だと言えるでしょう。
Channel Panasonic
パナソニックがYouTubeの公式チャンネルで公開している設備マニュアル動画。
こちらの動画では、パナソニックのオリジナル製品である「ほっとくリーンフード」の取り扱いについて解説しています。
映像だけでなくイラストやテキストも活用してマニュアルを化しているので、非常にわかりやすい動画となっています。
まとめ
設備マニュアルを動画で用意したいと考えている企業や動画で作るべきかどうか迷っている企業向けに、動画でマニュアルを作るメリットについて紹介してきました。
動画マニュアルにはさまざまなメリットがあります。
さまざまな要素で構成できる動画は社員の理解力を高めてくれますし、さまざまな方法で表現できるため難しい内容も極力シンプルなものにできます。
また、共有の仕方によってはスマートフォンなどで時間や場所を選ばずに閲覧できますし、グローバル化に対応しやすいというメリットもあります。
何より、紙のマニュアルのようにその都度人数分を印刷して用意する必要がありませんので、手間やコストが大幅に削減されます。
社内で共有する動画という特性上、広告の動画のようにクオリティを高める必要はありませんので、内製も不可能ではありません。
動画マニュアルに興味を持っている企業や導入を検討している企業は、ぜひ取り組まれてみてはいかがでしょうか?