社内教育を効率化する方法として、多くの企業で導入が進むLMS(学習管理システム)。ですが、機能や価格が多種多様で、どれを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。この記事では、導入目的や特徴に応じて選べるLMSを10個厳選して紹介します。マニュアル博士のような動画マニュアル作成機能と併用可能なLMSも合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
LMSとは?企業に求められる“学びのインフラ”
LMS(Learning Management System)は、従業員教育や研修を効率化するための学習管理システムです。多くの企業がDX・業務改革を進める中、LMSの導入は単なる研修効率化にとどまらず、
人材戦略や企業文化に直結する重要な投資と位置づけられています。
集合研修やOJTに依存していた従来型の教育では、講師の属人化、受講履歴の不明瞭さ、社員の習熟度のバラつきなどが課題とされてきました。LMSを導入することで、
学習の標準化・進捗可視化・反復学習の定着が可能となり、企業全体の教育レベルを底上げできます。
さらに近年では、コンプライアンス研修・情報セキュリティ教育・ハラスメント防止教育など、法律対応として必須の内容を確実に受講させる手段としても活用されています。
・LMSは教育の「仕組み化」「見える化」「効率化」に寄与する
・属人性の高いOJTや集合研修の代替・補完に活用可能
・全社的な教育レベルの底上げと、法令対応の手段としても有効
LMSを導入すべき企業と現場の悩みとは?
実際にLMSの導入を検討している企業には、次のような現場課題が共通しています。
- 拠点や部署ごとに研修内容・方法がバラバラ
- 新人研修が属人化しており、時間・労力がかかる
- eラーニングは導入しているが、受講管理ができていない
- 学んだ内容が業務に活かされていない
特に、リモートワークの拡大や中途採用の増加によって、
研修を“対面で一律に実施すること”の限界を感じる企業が急増。LMS導入により、各自のペースで学習できる環境を整備しつつ、管理者が習熟状況をリアルタイムで把握できるようになります。
また、外部講師による研修コストの削減や、動画・スライド・テストの自社内製化により、教育費用の圧縮にも繋がります。
・属人化・非効率・受講状況の不透明化などが導入背景
・受講の一元管理と、自律的な学習環境の整備が可能に
・教育費の削減と学習効果の定量化が両立できる
LMSの主な機能と活用シーン
LMSには、動画やスライド、PDFなど多様な教材を登録・配信できる機能をはじめ、受講者の進捗や成績をリアルタイムで管理できる仕組みが備わっています。
通知・リマインドによる受講促進や、理解度チェックのテスト機能、グラフ付きのレポート出力など、教育の運用を一元的に支えるための機能が充実しています。
たとえば、新入社員のオンボーディングでは、ビジネスマナーや社内ルールを動画とテストで定着させ、階層別研修ではマネジメントスキルやコンプライアンス知識の習得が求められます。また、営業部門向けに製品知識を共有したり、セキュリティ教育を全社的に徹底したりと、用途は多岐にわたります。
また、これらの機能は次のようなシーンで特に有効です。
- - コンプライアンス・セキュリティ教育(全社員対象)
- - 階層別研修(新入社員・中堅社員・管理職)
- - 製品知識・サービス教育(営業部門・顧客向け)
このように、LMSは単なる教材閲覧ツールではなく、
教育の計画・実行・評価を担うインフラとして、社内教育の質とスピードを向上させる基盤として活用されています。
・LMSは教育内容の定着だけでなく、教育運用全体を支援する
・活用の幅は階層別研修・セキュリティ対策・製品知識共有など多岐にわたる
・自社の課題に応じた柔軟な活用設計が重要
失敗しないLMSの選び方とは?
LMSを導入するにあたり、「どれが自社に合っているか」を見極めることが非常に重要です。選定を誤ると、機能が不足したり、定着しなかったりと、思ったような効果が得られません。
まず注目すべきは、
操作性とUIのわかりやすさです。現場の社員が迷わずに使えるかどうかは、LMSの浸透率に直結します。特にITが苦手な従業員が多い職場では、視覚的にわかりやすいインターフェースが求められます。
次に、
教材の柔軟性と登録形式の多様さもポイントです。動画・PDF・スライド・テスト形式など、業務内容に応じた教育設計ができることが望ましいでしょう。
受講状況の確認や理解度の分析ができる解析機能も重要です。
これにより教育の効果測定が可能となり、PDCAを回すベースが整います。
・「誰が使うか」に着目し、UIや導入サポートの有無を確認
・教材形式の柔軟性と、自社独自コンテンツへの対応力も重視
・受講管理や分析機能で、教育の改善と効果測定が可能に
LMSおすすめ10選|導入目的別に比較
1. マニュアル博士
マニュアル博士は、マニュアル動画作成・習熟テスト・進捗確認・状況分析までを一体で行えるクラウド型ツールです。LMSとしての役割を担いつつ、現場教育や業務引き継ぎに強みを持ち、IT・製造・小売・医療業界など業種を問わず導入が進んでいます。 従来のLMSが“知識の習得”を支援するのに対し、マニュアル博士は“実務の習得”を可視化。既存のPowerPointマニュアルを動画に変換し、テスト機能や受講ログ管理機能と組み合わせて、
“やり方”を覚えさせ、実際に業務で再現させる教育が可能です。 動画編集未経験でも直感的に操作でき、
動画の自社内製と教育管理の省力化が同時に実現できます。
・動画+テスト+ログ管理がワンパッケージ
・OJT代替や業務引継ぎ教育にも最適
・IT知識不要、誰でも簡単に動画作成・教育配信が可能
2. learningBOX
learningBOXは、教育効果を最大限に高めつつ、コストを抑えて導入できる国産LMS。クイズ作成・教材登録・理解度チェックなどの機能が標準搭載されており、初めてLMSを導入する企業にも扱いやすいUIが魅力です。 無料プランも用意されており、小規模部署での試験運用にも対応可能。社内研修だけでなく、顧客向け教育や講座ビジネスのプラットフォームとしても応用できます。 特に、
選択式や記述式テストの自由設計・自動採点機能などは、内製教材の教育精度向上に効果的です。
・低価格ながら高機能なLMS
・自社教材の作成・公開・評価がスムーズに可能
・無料プランでスモールスタートしやすい
3. Schoo for Business
Schooは1,000本以上のビジネス動画が定額見放題のLMSで、特に若手~中堅社員の自己啓発支援に人気があります。リーダーシップ・論理的思考・キャリアデザインなど、
業務を支える横断スキルを体系的に学べます。 SlackやGoogle Workspaceと連携し、受講管理や通知設定も容易。受講者の能動性を高める「ライブ講座」機能も好評で、社内研修とのハイブリッド運用に適しています。
・実務に役立つソフトスキル講座が充実
・ライブ×録画のハイブリッドで学習定着を強化
・Slack連携など業務とのシームレス連動が可能
4. AirCourse
AirCourseは、使いやすさと導入スピードを重視したクラウド型LMSです。ビジネスマナー、情報セキュリティ、ハラスメント防止など、汎用的な教育コンテンツが豊富に用意されており、導入後すぐに運用を開始できます。 受講状況の可視化や、レポート出力、アンケート集計機能など、実務に必要な機能を網羅。動画教材の登録も可能で、社内独自の教育との組み合わせにも柔軟に対応できます。
・導入から運用開始までの時間が短い
・汎用教材付きで教育の手間を削減
・独自教材のアップロードやテスト作成も簡単
5. Cloud Campus
Cloud Campusは、教育機関や大規模企業向けに設計された、動画配信特化型のLMSです。講座構成・受講管理・テスト・理解度分析までワンストップで管理可能。ライブ講座とオンデマンド型講座の使い分けもでき、ハイブリッド学習に最適です。 独自の「講義作成エディタ」では、パワポ・PDF・動画をスライド形式で統合可能で、教材制作の手間を大幅に削減できます。
・講義エディタで教材作成の手間を削減
・オンデマンド型・ライブ型の両対応
・受講ログ分析で理解度の可視化が可能
6. CAREERSHIP
CAREERSHIPは、人事・教育部門が中心となって人材育成を体系的に設計できるLMSです。階層別・職種別の教材設計と、その受講履歴を評価制度に連携させることで、教育と人事を一体で運用できます。 カスタマイズ性も高く、職位やスキル別に異なる研修を自動で割り当てられるため、大企業の複雑な教育体系にも対応可能です。
・教育と人事制度を連動させやすい設計
・階層別・職種別の教育設計が可能
・大規模組織の研修運用に適している
7. Smart Boarding
Smart Boardingは、LMS機能に加えて、専任講師による集合研修やオンライン研修の代行サービスがセットになっている点が特徴です。「研修運用そのものを任せたい」というニーズに応える、教育支援型LMSです。 動画教材との併用もでき、自己学習と集合研修を併用することで、社員の理解度を高められます。
・講師派遣とオンラインLMSをセットで提供
・自社だけで運用しきれない企業におすすめ
・eラーニング+集合研修で学習効果を最大化
8. Moodle
Moodleは、世界的に最も利用されているオープンソースのLMSで、自由にカスタマイズできる拡張性が魅力です。日本語対応やモバイル最適化も進んでおり、開発力のある企業には強力な学習基盤になります。 ただし、社内での運用構築には一定のIT知識が必要なため、導入には技術担当者のサポートが不可欠です。
・無料で利用可能なLMS(要カスタマイズ)
・機能追加や見た目の変更も自由に可能
・中~大規模な教育基盤におすすめ
9. etudes
etudesは、多言語対応やグループ別アクセス制御など、グローバル企業での運用を想定して設計されたLMSです。日本語/英語/中国語をはじめとする複数言語に対応し、海外拠点や外国人社員向けの教育にも適しています。 セキュリティ面でも評価が高く、ISO27001(ISMS)認証を取得している点も安心材料です。
・多言語・多拠点対応に最適な設計
・アクセス制御やデータ管理の安全性が高い
・海外法人向けの教育基盤にも向いている
10. knowledgeDeliver
knowledgeDeliverは、SCORM対応・理解度テスト・詳細レポート出力など、高度な教育分析機能を標準搭載したLMSです。社内教育のPDCAサイクルを高速で回したい企業に向いています。 自動採点・リマインド・成績グラフの可視化など、教育担当者の運用負担も軽減。マニュアル博士との連携も容易で、動画教材の運用にも強みを持ちます。
・学習管理+教育効果分析に強い
・SCORM/テスト/分析までオールインワン
・受講者の行動分析に基づいた教育改善が可能
LMSと業務ツールを連携させて“習得から実践へ”
多くのLMSは「知識の習得」や「理解度の可視化」に優れていますが、企業教育の最終ゴールは“学んだ内容を実務で再現できるようになること”です。ここに至るためには、研修後の現場フォローやOJTの仕組みづくりが欠かせません。
このような背景から近年では、LMSでの学習とあわせて、
業務マニュアルやナレッジ共有ツールとの連携が注目されています。
例えば、動画・テスト・業務手順書などを統合管理できるツールを活用すれば、研修で得た知識を実務に落とし込みやすくなります。 特に、
動画による手順説明や進捗ログ管理が可能なツールは、OJTの属人化防止や教育の定着に大きく貢献します。
LMSだけでは補えない「やり方の習得」や「反復学習」に対応できる環境を構築することで、教育効果は一層高まります。
・LMSとマニュアル/ナレッジ管理ツールを組み合わせて実践力を強化
・動画による実務の見える化でOJTや引継ぎも効率化
・教育の“最終ゴール”を実現する仕組みの設計が鍵
まとめ
本記事では、企業教育に役立つLMSツール10選を導入目的別に紹介しました。今やLMSは、人材育成・業務効率化・コンプライアンス対応など多様な領域において不可欠なインフラとなっています。 ただし、LMSを入れるだけでは“教育の実践”にはつながりません。
マニュアル博士のような動画マニュアルツールと併用することで、「学んだ内容を現場で使える」状態が初めて実現します。 自社に最適なLMSを選定し、ぜひ“定着まで支援できる教育体制”を構築してください。