翻訳ツール『DeepL』
DeepLとは、ドイツにあるDeepL社が開発・提供している翻訳ツールです。2017年から提供が始まり2020年に日本語も対応となったことから、日本国内での利用者が普及してきています。
DeepLには無料版と有料版があり、ファイル容量の制限や利用できる機能の違いがあります。
DeepLは世界主要地域の言語に対応
DeepLは世界主要地域の言語に対応しており、2024年7月時点では30か国の言語に対応しています。しかし、他の翻訳サービスと比較すると、DeepLはまだ対応言語数が少ない状態でもあります。
DeepLが注目されている理由は3つ
DeepLは対応言語数が他サービスよりも少ないと言われていますが、それでも注目されている理由として以下の3つが挙げられます。
翻訳精度が高い
DeepLは最先端のAI技術が活用されているため、翻訳精度が高い点が特徴です。また、他の翻訳サービスと比べても、文脈を考慮して翻訳されるためネイティブと変わらない自然な文章に仕上げられます。
翻訳精度が高いだけではなく、翻訳文の質も高いことが世界各国で注目されている理由です。
文書ファイルを丸ごと翻訳できる
DeepLを利用し翻訳したい場合は、ワンクリックで文書ファイルを丸ごと翻訳することが可能です。例えば、WordやPDFなどの文書ファイルはそのまま読み込み自動翻訳されるため、翻訳後もファイル形式が維持され、貼り付け直す必要はありません。
このような使いやすい点も、DeepLが注目されている理由です。
語句の訳し方にルールを設定できる
DeepLでは、語句の訳し方にルール設定が可能です。事前に訳し方をルールとして登録することで、登録後はルールに適応した翻訳が実施されます。そのため、編集に要する時間を大幅に減らせる点もDeepLの特徴と言えます。
また、口語表現や方言などもルール設定を活用することで対応できます。
無料版と有料版の主な違いは3つ
DeepLには無料版と有料版のプランがありますが、プランごとの主な違いは以下の3つです。
翻訳文字数に制限がない
DeepLの無料版と有料版では、翻訳可能な文字数に違いがあります。無料版では、1回につき1,500文字まで翻訳可能です。
しかし、有料版になると翻訳文字数に制限がなくなります。1,500文字以上の翻訳が多い場合は、有料版の利用がおすすめです。
セキュリティ対策がとられている
DeepLでは、無料版・有料版共に通信経路は暗号化されています。しかし、無料版に関しては送信されたデータがDeepL社のサーバーに保存され、DeepL社により流用されることから、情報管理上のリスクが高いと言えるでしょう。
その点、有料版であればTLS暗号化・翻訳後の即時削除といった方法により、セキュリティ対策がとられています。機密情報などを翻訳する場合は、有料版の利用がおすすめです。
語調の切り替えやファイルの編集ができる
DeepLは有料版を利用すると語調の切り替えやファイルの編集も可能です。語調の切り替えでは、人称代名詞の使い分けにより丁寧な表現・カジュアルな表現になる言語において翻訳する際の語調の選択ができます。
また、翻訳したファイルを編集できるのも有料版のみです。誤訳があったり見直したい表現があったとしても、無料版では修正できません。特に、正確性を求められる翻訳作業などでは、編集できる有料版の使用をおすすめします。
DeepLの使用方法は3つ
DeepLを使用するにあたっての使用方法は3つあります。
ブラウザ版を使用する
ブラウザ版を使用する際には、
DeepLのサイトにアクセスし使用します。登録も不要であり、インターネットがあればデバイスを問わず利用できる点がメリットとも言えます。
翻訳したい文章をフォームにコピペするだけであり、手軽に翻訳が可能です。
アプリ版を使用する
DeepLはアプリ版も使用でき、モバイルアプリ・デスクトップアプリがダウンロード可能です。使用するデバイスに合ったアプリをダウンロードでき、利便性が良い点がメリットとも言えます。
Chrome拡張機能として使用する
DeepL翻訳は、Chrome拡張機能に追加し使用することが可能です。翻訳したい文章を選択すると翻訳できるため、特にインターネット上の文章を翻訳したい場合におすすめします。
DeepLのような翻訳ツールを利用する3つのメリット
DeepLのような翻訳ツールを利用するメリットは以下の3つです。
翻訳にかかる時間とコストを削減できる
翻訳を人の手で行うと、膨大な時間とコストがかかります。特に翻訳を外注するとなると、そのコスト負担はとても大きいものです。しかし、翻訳ツールを利用すると時間とコスト削減といったメリットが得られます。
翻訳の質を一定に保てる
翻訳は担当者のスキルや経験によって品質が左右されかねません。そのため、一定の品質を保てない可能性があることがデメリットとも言えます。しかし、翻訳ツールの利用により翻訳の質を一定に保つことが可能です。
必要な場面で手軽に翻訳ができる
翻訳を外注する場合には、完成するまでに時間を要します。短期間で翻訳が必要となると外注ができない可能性も少なくありません。しかし、翻訳ツールを使用すると必要な場面で手軽に翻訳ができます。
まとめ
今回は、DeepLが注目される理由や有料版との違い、利用するメリットなどについて紹介しました。高精度な翻訳ツールを求めている方には、DeepLはおすすめです。
しかし、無料版・有料版では機能やセキュリティ面に違いもあります。無料版でも十分利用できますが、使用用途に合わせて利用プランを選ぶようにしましょう。