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業務改善に欠かせない5つのフレームワークと役立つ4つのツール

業務改善に欠かせない5つのフレームワークと役立つ4つのツール

企業が抱える課題はさまざまですが、それらのさまざまな課題の中でも特に多いのが日々の業務に関する課題です。
実際、「日々の業務をイマイチ効率的に進められていない気がする…」など、課題を感じている企業も多いのではないでしょうか?

それらの課題を放置しているままでは業績アップや企業としての成長は見込めないため早急に改善する必要があると言えますが、その業務改善に用いられるのがフレームワークです。
今回は、フレームワークの概要をわかりやすく解説しながら、業務改善にフレームワークを取り入れることで期待できるようになる効果やおすすめのフレームワーク、フレームワークを実践するときのポイントなどについて詳しく紹介していきます。

業務改善とは

フレームワークを活用して業務改善に取り組む上でまずしっかりと押さえておきたいのが、業務改善の概要について。
業務改善とは、業務のやり方や進め方を見直し、改善する取り組みを指す言葉です。
業務効率化や経費削減などと混同されがちですが、それらはすべて業務改善に含まれます。

業務改善は日々の業務で発生する、以下のような「ムリ」「ムダ」「ムラ」を減らす・なくすためにおこなわれるものです。

・ムリ:無理な目標やスケジュールなど能力以上の成果を求め、負荷がかかっている状態
・ムダ:本来必要でない作業を惰性でおこなっていたり、製品を過剰に生産するなど無駄が発生している状態
・ムラ:ムリとムダの両方が発生している状態


企業が成長してより優れた企業となるためには、業務改善によって「ムリ」「ムダ」「ムラ」を一つでも減らすことが重要だと言えます。

業務改善に取り組むことで得られる5つの効果

企業が成長していく上で欠かせない業務改善ですが、実際に業務改善に取り組んだ場合、以下のような効果が見込めるようになります。

・抱えている課題を可視化できる
・業務を効率化して生産性を向上させられる
・コスト削減につながる
・労働環境の改善につながる
・業務の属人化を解消できる


これらは、いずれも企業にとって嬉しいメリットばかりです。
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

抱えている課題を可視化できる

業務改善に取り組むと、企業が抱えている課題を可視化できるようになります。
課題を改善して成果につなげるには、まずはその課題をしっかりと認識しなくてはいけません。
その課題を認識する作業に欠かせないのが可視化です。

業務改善を進め、今どういった課題を抱えている状態なのかを改めて見直すことで問題や課題が可視化され、何をどう改善していけばいいのかがハッキリと見えてきます。
課題の可視化は、企業が抱えている問題や課題を部署や社内全体で共有するのにも役立ちます。

業務を効率化して生産性を向上させられる

業務を効率化して生産性を向上させられる点も、企業が業務改善に取り組む大きなメリットの一つです。
業務改善の代表的な方法の一つに既存の業務の効率化があげられますが、既存の業務の効率化を図り、ムダを削ぎ落とすことで、その業務に携わる従業員一人ひとりの生産性を大きく向上させられるようになります。

生産性が向上し、それまでその業務の対応に費やしてきた時間を他の業務に使えるようになることで、業績アップなどの成果にもつながりやすくなります。

コスト削減につながる

業務改善は日々の業務で発生する「ムダ」を減らしていく作業なので、実施することで無駄なコストを削減できるようにもなります。
日々の業務の中でどういった「ムダ」が発生しているかはそれぞれの企業によって異なりますが、本来必要でない作業を惰性でおこなっている場合は業務改善によってその作業の必要性を見直すことで、その作業に費やしていた人員的なコストを削減することが可能です。

また、注文数や販売数を管理せず製品を過剰に生産している場合は、注文数や販売数の推移を見直し、適切な数だけ生産することでコストの削減につなげられるようになります。

労働環境の改善につながる

既存の業務で発生している「ムリ」を業務改善によって改善することで期待できるようになるのが、労働環境の改善です。
「ムリ」は実現不可能な目標設定やスケジュール設定によって従業員に無理な対応を強いている状態だと言えますが、そうなるとどうしても労働環境が悪化するので、従業員のパフォーマンスが下がりますし、企業に対する満足度なども大きく低下します。

業務改善によってその部分を見直して「ムリ」をなくし、労働環境の改善につなげることで、従業員一人ひとりがより高いパフォーマンスを発揮できるようになりますし、企業に対する満足度も向上し、離職や退職を防げるようにもなります。

業務の属人化を解消できる

ある業務に対応できるのが特定の従業員だけになってしまっている状態を業務の属人化と言いますが、業務が属人化していると、担当者が休職したり退職したときにその業務に対応できる人がおらず、他の業務に影響が出たり取引先との対応に追われるなど、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。

その属人化を解消できるのが、業務改善です。
業務改善では、無駄な作業や無駄な時間を減らすための施策として業務マニュアルを作成することがありますが、マニュアルを用意することで業務の標準化が可能になり、属人化を解消できるようになります。

業務改善を進めるときの流れ

実際に業務改善を進める場合、以下のような流れで進めていくことになります。

1. 現状を把握する
2. 問題点や課題を洗い出す
3. 課題を解決するための施策をピックアップする
4. 施策を実行する
5. 効果を測定して分析する


まず初めにおこなうのが、現状の把握です。
現状をきちんと把握していないと、どこで問題が発生しているのかを把握することができないので、まずは業績の推移など現状を把握するところからスタートさせましょう。
現状を把握したら、どこで問題や課題が発生しているのかを洗い出していき、その問題や課題を解決するための施策を考えていきます。

施策が決まったら、その施策を実行していきます。
業務改善では、おこなった施策が成果につながっているかどうかがとても重要になってくるので、きちんと効果を測定し、そのデータを分析して成果につながっているかを確認しましょう。
後は、施策を考えて効果を測定し、分析するというサイクルを続け、効果を高めていくだけです。

業務改善に欠かせない「フレームワーク」とは

業務改善を進めるときの大まかな流れは先ほど紹介したとおりですが、業務改善の精度を高める上で重要になってくるのが「フレームワーク」です。
フレームワークは「枠組み」を表す言葉で、業務改善に必要な情報や要素を用意された枠組みに当てはめて考察することで、失敗を避け、より的確な施策や解決策を導き出せるようになります。

業務改善は闇雲に進めてもうまくいきませんし、正しい解決策を導き出すこともできません。
現状の問題や課題をしっかりと把握し、解決策を導き出すためにはフレームワークが必須になります。

業務改善に取り組むときに活用したい5つのフレームワーク

業務改善の成果を高めるために欠かせないフレームワークですが、フレームワークにはいくつか種類があります。
特に知名度が高く、活用される機会が多いものとしてあげられるのが、以下の5つです。

・PDCAサイクル
・BPMN
・ECRS
・QCD
・ロジックツリー


それぞれのフレームワークの概要や特徴を解説していきます。

1. PDCAサイクル

業務改善に用いられるフレームワークの中でも抜群の知名度を誇る「PDCAサイクル」。
PDCAサイクルは、

・Plan(計画)
・Do(実行)
・Check(確認・評価)
・Action(改善)

の頭文字をとったもので、計画を立てて実行し、その結果を確認・評価しつつ、改善していくというタイプのフレームワークとなっています。

例えば、ある業務の属人化を避けるために業務マニュアルを作成する計画を立てて、どうマニュアルを作っていくかなどを考えながら実行に移し、マニュアルを作成した結果属人化の解消につながったのかを分析。
属人化が解消されていない部分を解消するために施策の内容を改善し、取り組みを継続していくなどがPDCAサイクルでの業務改善における典型的な例の一つです。

数あるフレームワークの中でも非常にシンプルなものになっていますが、シンプルな分取り組みやすく、業務改善に欠かせない工程を一つずつしっかりとこなしていくため、効果の期待できるフレームワークでもあります。

2. BPMN

BPMNは(Business Process Model and Notation)を略したフレームワークで、業務のプロセスをフローチャートなどの図式で表し、業務改善につなげていきます。
図式化することで業務のプロセスが可視化され、どこに問題があるのか、どこに改善できる余地があるのかを明確にすることが可能です。

BPMNには、

・記述
・分析
・実行

という3つのレベルがあり、それぞれ役割が異なります。

記述は業務プロセスを単純に図式化する最も簡単なレベルで、業務にどういった工程があり、どういった流れで進められているのかを俯瞰し、把握するために用いられるものです。
分析はより記述の図式をより詳細にしたもので、例外的に発生するような事象・工程などについても組み込んで図式化していきます。
課題を分析したり改善点を考えるときに用いられるのが、分析レベルのフレームワークです。
実行レベルはさらに複雑化され、データや連携している外部のツールなども組み込んだ上でフレームワークを実施していくことになります。

3. ECRS

ECRS(イクルス)は、業務効率化を図る上で取り除かなくてはならない要素を明確化するために用いられるフレームワークです。
ECRSでは、以下の4つの視点で業務効率化における問題点を明確化していきます。

・Eliminate(排除)
・Combine(結合)
・Rearrange(再配置)
・Simplify(簡略化)


まずはEliminateの視点で排除できるところがないかを探し、Combineの視点で似ている業務を探して一元化できないかを探っていきます。
次に、Rearrangeの視点で業務の優先順位を見直したら、Simplifyの視点で複雑化してしまっている業務を簡略化できないか考えていきます。

4. QCD

QCDは、

・Quality:品質
・Cost:コスト
・Delivery:納期

の頭文字をとって名付けられたフレームワークです。
品質やコスト、納期が重要になってくる製造業の現場でよく用いられるフレームワークで、これら3つの視点を重要視しながら業務改善に取り組んでいきます。

これらはどれか一つに偏ってはいけない指標ばかりです。
「品質は高いがコストがかかり過ぎている」など、どちらかに偏っている、どちらかが不足している状態を避け、バランスの取れた状態を実現するためのフレームワークとなっています。

5. ロジックツリー

ロジックツリーは、問題や課題を徹底的に深堀りしたいときに役立つフレームワークです。
一つの問題や課題において考える要因や原因を枝分かれさせるようにどんどん派生させていきながら深堀りしていき、解決策や改善策を考えていきます。

例えば、「売上が低下している」「業績が悪化している」という問題を深堀りして改善策を考える場合、

・従業員一人あたりの生産性の低下
・原材料や人件費などの高騰によるコストの増加
・競合製品の登場

など、考えられる要因や原因をリストアップし、それらをさらに深堀りしていくことで対応策や改善策をイメージできるようになります。

フレームワークを活用しながら業務改善に取り組むときのポイント

フレームワークを活用しながら業務改善に取り組む場合、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
主なポイントとしてあげられるのが、以下の3つです。

・業務改善の目的を明確にする
・最適なフレームワークで業務改善に取り組む
・業務改善に役立つツールを導入する


これらのポイントを意識しながら業務改善に取り組むのと意識せずに進めるのとでは、業務改善によって得られる効果に大きな違いが生じる可能性があるので、確実に押さえておくべきです。
それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

業務改善の目的を明確にする

フレームワークを活用しながら業務改善に取り組む場合、まずは業務改善の目的を明確にしなくてはいけません。
「業務を効率化する」「生産性を高める」「コストを削減する」など業務改善に取り組む上での目的はそれぞれのケースで異なりますが、目的が明確になっていないとその後の計画や実行する施策の内容がブレてしまい、思うように成果をあげられなくなってしまうので注意してください。

最適なフレームワークで業務改善に取り組む

紹介してきたとおりフレームワークにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なるので、最適なフレームワークを選んで業務改善に取り組むようにしなくてはいけません。
例えば、問題や課題を深堀りしていくなら「ロジックツリー」が最適だと言えますし、取り除かなくてはならない要素を明確にして「ムダ」を省くことを徹底するのであれば「ECRS」が最適だと言えます。

最適なフレームワークで取り組むことでより効果を得やすくなるので、目的を明確にした上で最適だと思われるフレームワークを活用して業務改善に取り組むようにしてください。

業務改善に役立つツールを導入する

業務改善によって得られる効果を最大化したいのであれば、フレームワークとツールを併用するようにしましょう。
ビジネス向けのツールの中には、業務改善に役立つツールがたくさんあります。
フレームワークで現状の課題を深堀りして改善するための施策を考えつつ、ツールを活用しながら業務改善に取り組むことで、よりスピード感を持って取り組めるようになりますし、効果の最大化にもつながるようになるので、ぜひ積極的に活用するようにしてください。

業務改善に役立つおすすめのツール

フレームワークを活用しながら業務改善に取り組むときのポイントの一つとしてツールを活用するべきだと紹介してきましたが、特に取り入れて欲しいツールとしてあげられるのが以下の4種類のツールです。

・マニュアル作成ツール
・RPA(Robotic Process Automation)
・オンラインストレージツール
・社内コミュニケーションツール


それぞれのツールの概要や特徴を詳しく解説していきます。

マニュアル作成ツール

業務改善に欠かせないのが、マニュアル作成ツールです。
マニュアル作成ツールで業務マニュアルを作成したり、既存のマニュアルを修正することで、業務の属人化を防ぎつつ、しっかりと業務改善を進められるようになります。

RPA(Robotic Process Automation)

RPAは「Robotic Process Automation」の略称で、RPAを活用することで単純作業を自動化できるようになります。
複雑な作業を任せることはできませんが、単純な作業ではあるものの時間のかかる作業などをRPAで自動化することで担当者の手があき、より生産性の高い業務に取り組めるようになります。

オンラインストレージツール

場所による制限をなくしてくれるのが、オンラインストレージツールです。
オンラインストレージツールはインターネット上でファイルやデータを共有できるツールで、業務マニュアルなど使用する頻度の高いファイルを共有するのにうってつけです。

オンラインストレージツールの中には複数人での同時閲覧や同時編集に対応しているものもあるので、お互いが離れた場所にいてもファイルを共有したり、同じファイルを閲覧しながら意見を交わし合うなどの対応が簡単におこなえるようになります。

社内コミュニケーションツール

従業員同士でのコミュニケーションを円滑にしてくれるのが、チャットツールなどの社内コミュニケーションツールです。
電話はつながらないことも多く、相手の状況に関わらず半ば強制的に時間を奪ってしまうというデメリットがあります。
また、メールは大量に届くその他のメールに埋もれてしまいがちですし、リアルタイムで確認してもらいづらいというデメリットもあります。

一方、チャットツールなどの社内コミュニケーションツールであればよりスムーズにコミュニケーションを図れるようになるので、スピード感をもって取り組みたい業務改善にうってつけです。

まとめ

業務改善に取り組むときに積極的に取り入れたいフレームワークについて紹介してきました。
業務改善を闇雲に進めても思うような効果は得られません。
業績アップなどの成果につなげたいのであれば、フレームワークを活用しながら抱えている課題や改善の優先度が高いポイントなどをしっかりと見極めつつ取り組みを進める必要があります。

今回紹介したフレームワークはいずれも定番かつ大きな効果の見込めるものばかりです。
それらのフレームワークで課題や改善点を洗い出しつつ、ツールを活用するなどして業務改善に取り組めば成果につながるはずなので、ぜひ活用してみてください。

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