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マニュアルとは?今さら聞けないマニュアルの全てを分りやすく解説!

マニュアルとは?今さら聞けないマニュアルの全てを分りやすく解説!

初めての道具を使う時、手順を確認する時など、誰でも一度はマニュアルを目にしたことがあるはずです。改めて考えてみるとマニュアルとは何か?手順書とどのように違うかなど、今さら聞けないことも多いのではないでしょうか。
​​​​​​​この記事では、マニュアルについて作成するメリットやデメリット、運用方法等も含め詳しく解説していきます。マニュアルを動画で作成する方法などにもふれていきます。

マニュアルとは?

マニュアルとは、機械や道具、アプリケーションなどの使用説明書のことです。マニュアルには様々な種類があります。
前述のような、道具を操作するためのものだけでなく、人を教育するために作られたマニュアルや、人の行動基準を決めるためのマニュアルもあります。

例えば、人を教育するマニュアルといえば、企業で使われる新人教育のためのマニュアルや、接客マニュアルがそれにあたります。
このマニュアルは、新入社員や従業員に対し、企業で考えた一定レベルの行動ができるようになることを指導するものです。

人の行動基準を決めるためのマニュアルは、例えばプロジェクトのマニュアルや災害時の行動マニュアル等がそれにあたります。多くの人が一斉に行動をしないといけない状況の時に基準がなければ混乱してしまいます。
こういったときのマニュアルは、それを避けるため、どのような時にどのような行動をとるのかを決めたものです。マニュアルの対象は、道具だったり、人の行動だったり様々ですが、「使用方法(取るべき行動)を説明する」ものがマニュアルです。

マニュアルと手順書はどう違う?

マニュアルをさらに理解するために、手順書との違いについて説明します。マニュアルと手順書は一見よく似た意味なので混同されがちですが、意味は異なります。
どちらも、物事のやり方を記したものですが、違いとしては「差し示す行動の範囲の大きさ」が異なります。

手順書とマニュアルを区別しようとしたときの「マニュアル」が示す行動の範囲は広いものになります。
マニュアルは、多くの人に対し業務の全体像や、業務フローを説明した上で、それぞれの工程ごとの手順を詳しく説明しています。業務を実施する上で気を付けることや、ノウハウなども書いており、情報量が多くなっています。

例えば、企業の危機管理マニュアルで言えば、不測の事態が起こった場合の一時対応の方法や、気を付けるポイント、その後上司へ連絡する等手順だけでない内容、個人だけで完結するのでなく連携する内容などが盛り込まれます。
マニュアルに示している行動範囲は、自己完結する作業に対してだけでない広いものになります。

一方で、「手順書」は特定の業務や作業の手順を示したものになります。そのため、作業する個人へ向けた説明で、作業自体も個人で完結できる範囲の流れがまとめられています。
例えば、ソフトウエアの設定の手順書だと、その手順書を見れば一人で設定が完了できるといったものです。手順書に示している行動範囲は、自己完結できる狭いものです。

マニュアルのメリットとデメリット

マニュアルを用意するにあたってメリットやデメリットとなることはあるのでしょうか。この項では、マニュアルのメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット

コストカット、効率化に役立つ

完成されたマニュアルがあれば、指導におけるコストカットや効率化に大変役立ちます。まず、マニュアルを読む段階では個人の作業なので、個々への指導をする時間が削減できます。
そうすれば教える側の人件費も指導に割く時間もカットすることができます。教える側と教えられる側が同じ場所で同じ時間を共有する必要がないため、その分の時間をそれぞれが別の業務に充てることができます。

どうしてもマニュアルだけではわからないところがあれば、その部分を共有する時間をつくるなどすれば、全体として学ぶ時間は圧倒的に短縮されるはずです。
マニュアルがあれば、人件費や時間の短縮ができ業務の効率化に役立ちます。
 

誰でも指導できる

マニュアルがあれば、企業が求める一定のレベルの内容を誰でも指導することができるので便利です。マニュアルの完成度が高ければベテランでなくても指導が可能なはずです。
また、指導をする予定の人が急遽出来なくなったとしても他の人でも対応ができるでしょう。
 

均質な一定のノウハウが伝わる

例えば、マクドナルドやコンビニの接客など、大規模にチェーン展開している企業などではマニュアルが大変重要なものになっています。
サービスや行動指針を一人一人指導する状態では、時間もかかるし指導する人によって教える内容のレベルがバラバラになってしまうはずです。しかし、マニュアルがあれば一定のノウハウを伝えることができます。

大規模に大勢の人へ一定のノウハウを伝えるにはマニュアルが大いに役立ちます。
 

誰でも対応できる

マニュアルがあれば、特定の個人でなくても誰でも業務に対応することができます。普段業務をしている人が急に休むことになっても、代わりの人が対応ができます。また、業務の担当が変わる際の引き継ぎもしやすくなります。
さらに、マニュアルはずっと残すことができ劣化もしないので、時が経って最初の業務をしている人がいなくなったとしても滞りなく対応をすることができるはずです。

もちろん、年数が経つのに応じて改定・改良をする必要もあると思いますが、マニュアルを用意すれば誰でもスムーズに業務に対応できると言えます。
 

業務内容を明確にでき客観的に分析できる

マニュアルがあれば、業務の内容が明確になり、さらなる効率化を目指すときなどの反省・改善に役立ちます。
可視化することで、業務を客観的にみることができ分析して改善をしやすくなります。業務改善にも、マニュアル作りが役に立ちます。

デメリット

マニュアルにある対応しかできなくなってしまう

マニュアルを用意すると、マニュアル通りの行動しか出来なくなってしまう恐れがあります。もちろん、マニュアルは行動指針を示しており、その行動が一定のレベルの行動なので間違ってはいません。ただ、対人対応の場合、マニュアルと外れた対応を求められる場合もあるでしょう。
自分の頭で考えることが出来れば、マニュアルと少し違う行動をとった方がさらに好ましいシチュエーションもあるはずです。しかし、マニュアルを用意すると、それしかする必要がないと思い込んだり、想定ができないので対応できない、ということがおこる危険性があります。

また、マニュアル以上のことを工夫しようという発想に至らず、創意工夫する意欲をそいでしまうことも考えられます。マニュアルを作りこむのも大事ですが、臨機応変に対応する意欲をもたせるようにするのも大変重要です。
 

マニュアル通りに行動することが目的になってしまう

マニュアルを用意すると、どうしてもマニュアル通りに行動することにこだわってしまいがちになります。マニュアルに従うことは間違っていないのですが、本来の目的は別にあるはずです。
それは、マニュアルを実行したことで行動品質が保証できたり、お客様に喜んでいただけるといったことになるでしょう。マニュアルは実行すること自体が目的ではないとよく心得ることが重要です。

マニュアルの作成方法・運用までの流れ

ここからは、実際にマニュアルを作成する方法や、運用までの流れについてまとめます。

1.作成スケジュールを決める

まずは、マニュアルを作成するスケジュールを決めます。いつからマニュアルが必要なのかに合わせ、逆算して準備をしましょう。
例えば、新入社員の教育のためのマニュアルなら、4月に運用開始ができるように作成する必要があります。4月に完成ではなく、修正なども行うことを想定してスケジューリングしましょう。

業務の流れに関するマニュアルなら、商品が出来上がるタイミングで作成するのでなく、新しい製品の製造を開始する時期や、商品開発がスタートする時期から作成できる方が有利です。
そして、実際の業務の流れに合わせてマニュアルの内容もチェックしていくと、より実践的なマニュアルに仕上げることができます。

2.業務内容の整理や情報収集をする

マニュアル作成の作業の中で、最も重要なのがこの工程です。業務の内容を説明・解説できるよう正確に把握できていなければマニュアルを作成することはできません。
マニュアル作成のテーマにもよりますが、特定の個人の業務内容だけではなく、出来る限りひとつの業務フローに関わる多くの情報を集めて作成しましょう。

ワークフローに関わる部署全体から情報を集めれば、全体像が把握でき、結果的にマニュアル自体の分かりやすさにも繋がってきます。

3.マニュアルのテーマを決定する

まずは、業務全体の理念や考え方を俯瞰的に押さえたうえで、そのマニュアルを使用する人にあわせた内容を盛り込んでいきます。
例えば、新入社員向けのマニュアルであれば、会社全体の流れを抑えたうえで年次ごとに何を行っていくか、そのために今学習することは何かを伝えるといった内容です。

マニュアルを使用する人に合わせた内容を盛り込んでいくことで、そのマニュアルのテーマが決まっていきます。

4.マニュアルを完成させる

マニュアルを作成する際の、業務の情報を集めたり、図などを加えて業務の内容を分かりやすくするなどといった作業は、始めるときりがないものです。ですが、業務は続いており納期も迫ってくるので、どこかでまず、区切りをつけることが重要です。
新卒社員向けのマニュアルであれば、入社に間に合わせたり、もしくは次の会議までに完成させる、などして完成させなければなりません。新規事業の流れにあわせて製作しているような場合は、納期に合わせるという風にすると良いでしょう。

5.マニュアルを運用する

マニュアルが完成したら、実際にマニュアルを使用して業務の運営をします。マニュアルは、例え新人向けの物だとしても、社員全員にとって重要なものです。
なぜなら、改めて業務を見直す機会になるので、既に業務をやってきた人にとっても役に立つからです。マニュアルを用意したら、全員がそれにそって業務を進めていきましょう。

そうすれば業務推進力の向上にもつながるし、仮に不具合があった場合も多くの人から改善のアイディアがもらえます。

6.【運用後】マニュアルのブラッシュアップをしていく

マニュアルというものは、作成して終わりではありません。むしろ作成してからが重要です。多くの場合、マニュアルには仮運用というものはなく、完成した時点で即運用をしていくことになります。
そして、どんなに気を付けて作成したとしても、実際に使用してみると想定と違うということはよくあることです。修正する部分が出てきた際こそ重要です。単なる手順書ではない、マニュアルの真価が問われます。

そもそもマニュアルは、ブラッシュアップしていくものです。時間がたてば内容は古くなってしまうし、時代が変われば運用を変えざるを得ない部分もあるでしょう。
それだけでなく、実際にマニュアルを運用した多くの人が、変更点に関するアイディアを持つはずです。ぜひその意見をくみ取って、アップデートしていきましょう。ただし、運用自体が大きく変わってしまう変更については十分配慮して行いましょう。

使いやすいマニュアルを作成するポイント

この項では、使いやすいマニュアルを作成するポイントをお伝えします。

1.全体像をまとめ、作業ごとに階層化する

マニュアルでは、作業の一連の流れや全体像を把握できるようにすることが大切です。
例えば、マニュアルが新入社員向けのものだった場合、自分の業務内容だけ確認するようにしていると、それが他の業務とどのように関わっているのかまで把握することができなくなってしまいます。

そうなると、個人の業務だけしかみえないのでどうしても他との連携が上手くいかなくなり、個人の業務にも影響を及ぼしてしまいます。
全体の流れをフロー図にまとめるなど、全体を見渡せるようにした方が、個人の業務にとっても良い影響を及ぼします。マニュアルでは、全体像から階層化をするよう作成した方がより分りやすいものになります。

2.必要な情報を見つけやすくしておく

全体像を把握できることは大変重要ですが、あまりにも情報が多いと、必要な情報に到達するのが難しくなってしまいます。
マニュアルは業務中にも確認する場合もあるので、必要な情報がどこにあるのか分りやすいよう階層構造にしておくことが大切です。

そこで、マニュアル作成の際は、見出しや目次を整備し、参照しやすい形で作成しましょう。説明にはイラストや写真なども使用すると分りやすくなります。
また、想定される場面ごとに対処法を掲載するよう目次立てしておくとより探しやすくなります。もし、冊子型のマニュアルを用意するなら、インデックスを付けたりしおりを付けるなどして参照しやすくする工夫も大切です。

3.判断基準や数値目標を記載する

作業手順や作業方法に加え、判断基準や数値目標が記載されているとさらに実践的なマニュアルとなります。マニュアルに沿った行動を行ったときに、漠然とした記載しかなければ、業務初心者にとってはどうすればよいのか迷ってしまいます。
判断基準があれば、経験の少ない人でもセルフチェックができるため、どうすればいいかわからないで業務が行えないという事態を減らすことができ、さらに品質を保持した業務を行うことができます。

4.チェックリストやトラブル対処法を記載する

マニュアルには、作業の具体的な手順や業務フローに加え、作業を行う際のチェックリストやトラブルが起きた時の対処方法を記載しましょう。
チェックリストを用意しておくと、ミスを事前に防げたり、業務の標準化をすることができます。トラブル処理については、事例や対処法を載せておくことで不測の事態が発生しても迅速に対応ができます。

また、用語の説明や業務を行う上でのコツやノウハウもマニュアルに盛り込むようにすれば、さらに充実したマニュアルを作成することができます。

5.定期的にアップデートする

マニュアルは一度作って終わりではなく、定期的にアップデートをする必要があります。そのため、あらかじめ改定や更新を見越した形式にしておくと、修正がしやすくなります。
マニュアルを運用していけばいつかは業務内容の変化や、法改正による業務の変更などが考えられます。変更があった際には最新の情報が反映できるよう、定期的に見直す時期をルール化しておくのも大切です。

また、更新の際には更新日を明記し、いつアップデートされたかわかるようにバージョン管理は徹底しましょう。古いマニュアルと新しいマニュアルが混在してしまうと業務に支障をきたします。
一方で、頻繁に変更が発生しやすい業務は、完全にマニュアル化してしまうと更新が大変です。このような業務のマニュアル化には注意が必要です。

マニュアルを定着させるためのポイント

マニュアルを作成してみても、定着させなければ意味がありません。では、マニュアルを定着させるためにはどのような事が必要なのでしょうか。ここでは、新しいマニュアルを定着させるためのポイントについて解説していきます。

マニュアルの役割や意義を明確化する

マニュアルが運用されるかのポイントは、マニュアルの役割や意義が明確かどうかです。「なんのためにマニュアルが必要なのか」「何が目的のマニュアルなのか」を明確にし、マニュアルの存在意義を十分に考えて落とし込んで作成することが重要です。
「なんとなくあった方が良いので作った」ようなマニュアルは、多くの場合機能しなくなってしまいます。「ミスやトラブルを未然に防ぐための、機密情報の取り扱いをルール化する」「営業利益を5%向上させるために、成績トップ者の営業方法をマニュアル化する」という風に、役割や意義を明確にすると良いでしょう。

マニュアル作成の担当を決定しておく

「誰がマニュアルを作成するのか」「誰が中心となって運営していくのか」ということがあいまいになっていると、マニュアルの運用は上手くいきません。業務の片手間に作成されたようなマニュアルでは、実際の業務に合わず機能しないでしょう。
マニュアルの作成・管理・運営は担当者を事前に決めておき、マニュアルに関する情報はその担当へまとめて共有すれば、定着する可能性は上がります。マニュアルは、運用後もアップデートするなど管理が必要になるので、担当は必ず明らかにしておくべきです。

マニュアルを動画で作成してみましょう

では実際に、マニュアルを作ろうと思ったときどうすればよいのでしょうか。自分で一から作ることも可能ですが、なかなかハードルが高いという方には、マニュアルを作成できるアプリなどもありますので活用してみてください。
また、文章が沢山かかれたマニュアルは作成するのも読むのも大変です。そんな方は、動画で作成してみることをおすすめします。

以下は、動画でマニュアルを作成するサービスのご紹介です。

Teachme Biz

出典:基本を学ぼう!Webブラウザ版のつかい方講座|Teachme Biz

まとめ

この記事では、マニュアルについて作成するメリットやデメリット、運用方法等も含め詳しく解説しました。また、マニュアルを動画で作成する方法などにもふれました。
マニュアルを見て操作するだけでなく、仕事の中でマニュアルを作成する機会もあるかもしれません。この記事を参考にして、分りやすいマニュアル作成に役立ててみてください。

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