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研修動画の作り方・メリットとは?研修動画の事例もご紹介

研修動画の作り方・メリットとは?研修動画の事例もご紹介

社員研修に動画を取り入れるのはおすすめの方法であり、実際に多くの企業が行っています。しかし、本当に効果があるのか知りたい方もいることでしょう。

そこで今回は、社員研修に動画を取り入れるメリットや注意点、作る上でのポイントを紹介します。社員研修の担当者はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
  1. 研修動画とはどのようなもの?
  2. 社員研修に動画を取り入れるメリット【企業側】
    1. 研修内容を分かりやすく伝えられる
    2. コスト削減につながる
    3. オンライン研修でも活用できる
    4. 少ない負担で研修内容を均一化できる
  3. 社員研修に動画を取り入れるメリット【受講側】
    1. いつでも何度でも受講ができる
    2. 研修を受けるハードルが下がる
    3. スケジュール調整がしやすい
  4. 社員研修に動画を取り入れるデメリット【企業側】
    1. 動画制作に時間がかかる
    2. すぐに修正できない
    3. 一方通行になる可能性がある
    4. セキュリティ面で問題が出る可能性
    5. 受講管理が難しくなる
  5. 社員研修に動画を取り入れるデメリット【受講側】
    1. リアルタイムでの質疑応答ができない
    2. 視聴環境の準備が必要
    3. 緊張感を持続できない
  6. 研修動画を作る際の手順
    1. 研修のカリキュラムを組む
    2. それぞれのコンテンツの伝えたいことを整理する
    3. 動画の構成を考える
    4. 撮影
    5. 編集
    6. パワーポイントなどの補足資料を用意する
  7. 実際に社員研修動画を作る上のポイント
    1. 動画制作では目的とターゲットが大切
    2. 伝える内容は1つに絞る
    3. 誰でも視聴できる状態にする
    4. 動画と合わせてテキストも用意しておく
    5. 動画作成して終わりではなく効果測定も考える
    6. 飽きさせない工夫をする
  8. 研修動画の形式と作成するべき動画とは
    1. 「セミナー形式」
    2. 「マニュアル形式」
    3. 「ドキュメンタリー形式」
  9. 研修動画の事例紹介
    1. Mack Consultants Group
    2. 株式会社ウェブライダー
    3. 株式会社ナカオ
    4. soi
  10. 社員研修でも動画が活用できる!

研修動画とはどのようなもの?

研修動画とは研修の際に用いられる動画のことを指しますが、その利用用途は以下のように様々な目的で利用することが可能なものです。

・新入社員に対しての教育(企業理念や業務内容など)
・従業員向けの研修(コンプライアンス研修など)
・自社サービスに関して(既存サービスや新たなサービス導入時など)


近年ではテレワークの普及にも伴い、研修動画を受ける環境も整いつつあると言われています。
集合して受ける講義型の研修と比べても研修動画を用いることで、参加率の向上につなげることも可能です。そのため、新たな研修の手段として注目されています。

社員研修に動画を取り入れるメリット【企業側】

社員研修に動画を取り入れるメリットとしては、主に3つ挙げられます。

研修内容を分かりやすく伝えられる

動画は口頭や画像よりも分かりやすく研修内容を伝えられます。そのため、受講者の理解度も高くなり、覚えてもらいやすくなるでしょう。また、動画の場合は音やストーリーなども活用できるため、表現の幅が口頭や文章よりも広いという利点もあります。

コスト削減につながる

従来の講義型研修は、会場費や交通費などのコストがかかりました。もし合宿型の研修や外部から講師を呼ぶ研修であれば、宿泊費や講演料もかかってしまいます。これらの費用は、もともとの予算が少ない企業にとってはつらいことかもしれません。

しかし、動画の場合はそれらのコストを削減できます。また、毎回のように会場を予約したり講師を呼んだりする必要もなくなることから、これまでよりも気軽に研修が開催しやすくなるでしょう。

オンライン研修でも活用できる

新型コロナウイルスの流行により、最近ではオンラインで研修が開催されるようになりました。オンライン研修の場合は、わざわざ会場に集まる必要がなくなるため、上記で紹介したように会場費や研修費などのコスト削減にもつながります。

しかし、オンラインで開催するとなれば、研修を考え直さなければいけません。特に実習型の研修を行っていた場合、オンラインで実習をしてもらうことができないため、根本的な修正が求められます。

ただ、動画の場合はオンライン研修でも活用できます。何度も見直せるように動画を受講者全員に共有すれば、気になるタイミングで復習することも可能。また、定額型のオンライン研修サービスも登場しており、好きなタイミングでさまざまな動画を視聴できます。

少ない負担で研修内容を均一化できる

社内研修における大きな問題の一つに、研修内容を均一化しづらいというものがあります。例えば、同じ新入社員に向けた研修であっても、研修の担当者によって研修の進め方や重要視するポイント、伝え方が異なるため、研修を受けた社員の学びに差が生じてしまうわけです。

紙のマニュアルを用意しておくことで研修におけるある程度の道筋を立てることはできますが、それでも担当者によって内容や伝わり方が大きく異なる可能性がある点は変わりません。

一方、研修動画による社内研修は、研修動画を視聴する形で研修が進みます。担当者が紙のマニュアルを元に話を進めていくわけではないので、担当者の考え方や力量に研修の内容が左右されることがなく、内容や質を均一化できるというメリットがあります。

また、学習管理システムなどを使ってeラーニングの形式で研修をおこなう場合、社員一人ひとりの進捗状況をシステム側が把握してくれるので、わざわざ時間や手間をかけて管理する必要もありません。
このシステムによって担当者側の負担が大幅に軽減される点も、研修動画を取り入れるメリットの一つです。

社員研修に動画を取り入れるメリット【受講側】

いつでも何度でも受講ができる

特定の場所に集まっておこなう従来の研修には、時間や場所に縛られてしまうという大きなデメリットがありました。
研修の日程や場所が決まっているため、体調不良などによって参加できなくなってしまうと研修が受けられませんし、研修会場が遠いと会場まで行くのが大変など、不便な点がいくつもあったわけです。

一方、研修動画でおこなう社内研修は、用意した研修動画をそれぞれの社員がパソコンなどのデバイスを使って視聴できるようになっているため、時間や場所を選ばずに好きなタイミングで受講できます。
また、何度でも視聴し直せるようになっているので、気になる研修動画を見直したり、理解が足りない箇所のみを見直して学び直すことも可能です。

場所や時間に縛られず、自分の好きなタイミングで学べる点は、受講側にとっての大きなメリットだと言えます。

研修を受けるハードルが下がる

これまでの社内研修は、特定の場所に複数人で集まって受けるタイプのものや紙のマニュアルで学ぶタイプの研修が一般的でした。しかし、これらの研修には、受講側にとって研修を受ける心理的ハードルが高くなってしまうという大きなデメリットがありました。

特定の場所に集まるとなると、どうしても「今から研修を受けるんだ…」と気負ってしまいます。また、紙のマニュアルはただ読み進めるだけで退屈に感じてしまいやすいので、つい後回しにしてしまう受講者が多くなってしまいがちでした。

一方、研修動画を用いた社員研修では、テキストではなく映像で学ぶことができます。映像は動きがあるので退屈しませんし、テキストの何倍もの情報を短い時間で受け取ることができるので、短時間でもしっかり学ぶことができます。
テロップや効果音によって内容が頭に入ってきやすい点も動画の大きな強みです。

このように、研修に動画を取り入れることで受講側の心理的ハードルを下げ、学びやすくしてくれるというメリットも期待できるようになります。

スケジュール調整がしやすい

特定の場所に集まっておこなうタイプの研修はスケジュール調整が難航してしまいがちです。参加する人数が増えれば増えるほど、それぞれの社員のスケジュールを押さえて調整するのが難しくなります。

一方、研修動画でおこなう社内研修はパソコンなどのデバイスを通して時間や場所に縛られずに学べるようになっているので、スケジュール調整をおこなう必要がありません。
いつまで経っても動画を視聴しない人が出てきてしまう可能性があるので期限を設けておく必要はありますが、従来のように対象者全員のスケジュールを押さえる必要はありません。

無理にスケジュールを調整する必要がないので、担当業務が忙しいときに時間を作ってもらったり、対応を止めて研修に参加してもらう必要もなくなります。

社員研修に動画を取り入れるデメリット【企業側】

上記のようなメリットがある一方で、デメリットもゼロではありません。社員研修に動画を取り入れる際は、以下のデメリットについても対策するようにしましょう。

動画制作に時間がかかる

どんな動画であれ、どうしても制作する上で時間がかかってしまいます。
動画制作には、撮影や編集といったさまざまな工程がありますが、その一つ一つが時間のかかるものであるため、短時間で制作するのは非常に厳しいものとなります。

そのため、動画制作をプロに依頼する方もいるのが現状です。確かにプロに依頼することで質の高い作品を制作してくれますが、その分コストがかかってしまいます。
近年では動画制作の経験が少ない方でも簡単に制作できるソフトやサービスも登場しているため、それらを利用してみるのもおすすめです。

すぐに修正できない

動画はすぐに修正できるものではないため、徹底的にミスがないかチェックした上で公開する必要があります。例として文章にミスがあった場合、そこだけを書き直せば基本的に解決します。
しかし、動画の場合はミスがあるところだけを修正すると、動画全体の構成や流れが悪くなってしまいます。

そのためにも、動画を公開する前に何度も作品を確認し、ミスがないかチェックする必要があります。主なミスとしてはテロップミスや不自然な演出などが挙げられます。
また、第三者に確認してもらうのもおすすめであり、自分が気づけなかったミスを教えてくれるかもしれません。

一方通行になる可能性がある

動画は基本的に一方通行な情報伝達になりがちです。そのため、講師や受講生同士でのディスカッションなどといったコミュニケーションが難しい場面も多くなります。
講義型の研修と比べても研修が一方通行にならないように意識する必要があります。

また、動画のみの研修では受講者の理解度を把握することが困難なことが多くなります。個別でのフィードバックの機会や理解度テストを設けることなどの対策も必要です。
特に理解度テストは実施することで、さらに動画で学んだ知識の定着にもつながります。

一方通行な研修にならないためには、上記のような動画教材以外の手段も併用するなど、研修計画も適切に行うことが大切です。

セキュリティ面で問題が出る可能性

研修を動画で行う際、セキュリティ面で問題が出る可能性もあります。
特に大勢の従業員に対しての研修では、情報漏洩などといった危険性も伴うのです。限定公開の動画などの対策をしていても、何らかの拍子で機密情報に関する動画の流出の恐れもあります。

故意で行ったわけでなくても、会社への不利益につながる可能性も考えられるため、セキュリティ要件を満たしている動画配信システムなどを利用し事前にセキュリティ対策も併せて行うようにしましょう。
特に製造業などの研修で、企業独自のノウハウなど外部流出を避けたいことに対しての動画は、より一層セキュリティ対策を念頭に置き動画を作成することをおすすめします。

受講管理が難しくなる

研修を動画で行う際、受講管理が難しくなることがあります。これは、受講完了の報告などを受講者本人の報告を元に行う必要があるためです。
他にも、以下のような対応が受講管理において求められます。

・期限や手順などの案内
・受講者管理表の作成と管理
・受講の受付や完了報告の呼びかけ
・受講未完了者への呼びかけ
・資料の配布


受講管理を適切に行うためには、まず各部署にて受講管理の担当者を決めるとよいでしょう。人事部などが全社員を一括で管理する場合と比べて、部署ごとに受講管理を行うことで効率的に受講管理を行うことが可能になります。
また、受講管理を行うシステムの導入もおすすめです。研修動画の配信と併せて受講管理もシステム上で完了できるものもあるため、人員を割くことにお悩みの場合は活用することをおすすめします。

社員研修に動画を取り入れるデメリット【受講側】

社員研修に動画を取り入れるデメリットはこちらです。

リアルタイムでの質疑応答ができない

もし受講者に研修動画を送って視聴してもらうという流れの場合、リアルタイムでの質疑応答ができないという注意点があります。
どうしても動画を用いた研修は一方通行になりやすく、従来のような受講者とのコミュニケーションを取りながら研修を進めることができません。

そのため、動画を用いた研修を開催する際は一方通行にならないような取り組みが必要です。例として、動画視聴後にアンケートで気になったことを聞き出したり従来の口頭による研修と動画研修を組み合わせたりなどが挙げられます。

視聴環境の準備が必要

研修動画を視聴する際は、パソコンやスマートフォンなど端末からインターネットを介する必要があります。
その際にインターネットの通信環境によっては、動画がスムーズに配信されないことや通信料が多くかかることなども予想されます。

また、中には動画視聴を行うための端末を持っていない場合や通信環境が整っていないという参加者もいるかもしれません。
端末や通信料の負担がかかることも視聴の妨げになったり、研修動画そのものを視聴することができなかったりする可能性も考えられます。

研修動画の視聴前に、あらかじめWi-Fi環境の整備を行うことや端末の貸出し、場合によっては動画をDVDなどにコピーし視聴ができる環境を整えておくことも大切です。
参加者の様々な状況に応じて対応できるようにしておきましょう。

緊張感を持続できない

研修動画を活用する際は、1つの場所に複数人で集まり研修を受ける講義型の研修とは異なることがほとんどです。
講師はもちろん他の人の監視もないことから、講義型の研修に比べるとリラックスした状態で参加しやすく緊張感も持続しにくくなります。

動画を視聴する環境によっては、誘惑が多くなる可能性や集中力が保てない、別の作業を並行して行いながら受講することが起こるかもしれません。ある程度緊張感がある方が、集中して研修を受けることが可能です。

また、研修に意欲的な従業員は緊張感を持って受講することから集中するため、知識の定着もしやすいです。しかし、非意欲的な従業員では緊張感なく受講することから、知識が定着しにくいデメリットもあります。
そのため、視聴者の緊張感を持続できるような工夫を動画に取り入れるようにしましょう。動画をただ視聴するだけではなく、受講者自身が考える場面を作ることや理解度テストを取り入れることも1つの方法です。

研修動画を作る際の手順

社員研修動画は、

1.研修のカリキュラムを組む
2.それぞれのコンテンツの伝えたいことを整理する
3.動画の構成を考える
4.撮影
5.編集
6.パワーポイントなどの補足資料を用意する

の順で制作していきます。

それぞれの手順を詳しく解説していきます。

研修のカリキュラムを組む

社員研修動画を作成する場合、研修のカリキュラムを組むところから始めていきます。
研修動画は体系的に学べる内容になっていることが重要ですが、カリキュラムを組まずにいきなり個々の動画から作り始めてしまうと、順序立てて体系的に学べる動画を作ることができません。

そのため、事前にしっかりとカリキュラムを組んでおくことが重要になるわけです。
まずは社員研修動画を作成する上でどういった動画を作成しなければならないかを洗い出し、一覧にまとめましょう。
一覧にまとめたら、それぞれグルーピングしていきます。

例えば、「新入社員向けの基礎的な研修動画は基礎研修のグループに」といったイメージです。
カリキュラムがしっかり整理されて綺麗に組まれていると、その分、後の作業もスムーズに進めやすくなるので、なるべく丁寧に対応するようにしてください。

それぞれのコンテンツの伝えたいことを整理する

カリキュラムができたら、それぞれのコンテンツで伝えたいこと・伝えるべきことを整理していきます。
具体的な構成は後ほどしっかりと組んでいくのでここで細かく設定する必要はありませんが、その研修・そのカリキュラムで社員に伝えたいことは明確にしておくべきですし、きちんと整理しておくべきです。

そのコンテンツで何を伝えるべきかを明確にし、それを伝えるためにどういった要素が必要になるかをリストアップしましょう。

動画の構成を考える

コンテンツで伝えたいことや必要な要素の洗い出しと整理が完了したら、それらの情報を元に動画の構成を考えていきます。
必要な情報は洗い出せているので後は構成を考えるだけではありますが、構成の順番が正しくないと研修対象者を混乱させてしまいかねません。

「どういった構成であればより内容を理解してもらいやすくなるか」を考慮しながら構成を組むようにしてください。

撮影

動画の構成まで決まったら、動画の素材となる映像を撮影していきます。
撮影する際は見ている社員を飽きさせないことを念頭に、同じ映像が続かないよう意識しながら撮影するようにしてください。

また、映像の撮り直しが発生するとスケジュールに影響が出てしまいますし、コストもかさんでしまいかねません。
そのため、それぞれの映像を10秒程度長めに撮影したり色々な角度や構図で撮影するなどして、撮り直しが発生しないようにしましょう。

編集

動画に用いる映像の撮影が完了したら、動画編集ソフトを使って編集していきます。
社員研修動画では、必要な情報を伝えることと伝わることが何よりも重要になるので、

・テキスト
・解説図
・表
・テロップ

などを積極的に取り入れ、伝わりやすい動画になっているかどうかを意識しながら編集するようにしましょう。

また、社員研修動画は長くなりやすいので、動画全体のテンポも重要になります。
余計な箇所や余計な間はどんどん削り、テンポよく見進められるかどうかも意識しながら編集するようにしてください。

パワーポイントなどの補足資料を用意する

研修動画で伝えきれなかったことがある場合は、パワーポイントなどを使って補足資料を作り、補完していきます。
動画に細かな要素を詰め込みすぎると、伝えたいことがボヤけてしまい、しっかりと伝わらない可能性があります。
補足するためのデータや疑問点を解消するためのコンテンツなど、重要度は低いものの、あると理解度が深まるような内容は補足資料で伝えるようにしてください。

実際に社員研修動画を作る上のポイント

最後に社員研修動画を作る上のポイントをいくつか紹介します。実際に動画を制作しようと考えている方は、こちらの項目も読んでみてください。

動画制作では目的とターゲットが大切

動画制作では、目的とターゲットが重要です。
動画を作る目的や伝えたい相手というのは、動画の内容を決めていく上で大切なこと。例えば、新入社員を一人前の社会人として育てたいと考えているのであれば、難しい専門用語を使わずにビジネスの基礎を分かりやすく伝えるような動画がいいでしょう。

もし思うような内容が決められないのであれば、他社の研修動画を参考にしてみるのがおすすめ。YouTube上にもいくつかの研修動画が投稿されているため、動画制作の参考となるでしょう。例として前述した新入社員研修向けの動画であれば、以下のような動画が挙げられます。

伝える内容は1つに絞る

動画で伝える内容は1つに絞るようにしましょう。なぜなら、さまざまなことを詰め込むと受講者が把握できなくなってしまう恐れがあるため。1つの内容を深く紹介することで、受講者の理解度も高まります。

事実、上記で取り上げた動画も「社会人の常識・非常識」という1つのテーマだけを取り上げて紹介しています。

誰でも視聴できる状態にする

社員研修動画を研修時だけしか使わないというのは非常にもったいないもの。
社員全員に共有して視聴できる環境にすることで、誰でも気軽に研修内容を復習できます。何度も視聴すれば次第に研修内容を覚えるようになり、実際の業務にも活用してもらいやすくなるでしょう。

また、YouTubeに投稿しておくのもおすすめです。
社員研修動画は採用活動にも活用できる動画であり、どのようなことが学べるのか求職者に対してアピールできます。その上、会社の知名度向上にもつなげられるため、研修後にYouTubeへ投稿してみるのもよいでしょう。

動画と合わせてテキストも用意しておく

企業が社内研修に研修動画を取り入れる場合、研修動画を用意するだけで満足してしまいがちです。
ただ、研修動画には、

・視聴するための端末を用意する必要がある
・データが大きく、安定して接続できるインターネット環境が必要
・音声が聞ける環境で視聴する必要がある

など、研修動画ならではのデメリットもあります。

一方、テキストベースのマニュアルの場合、わざわざ端末を用意する必要がありませんし、音声が聞ける環境を用意する必要もありません。テキストベースのマニュアルにはテキストベースのマニュアルならではのメリットもあるわけです。

そのため、研修動画を作成する際は、研修動画だけですべてをまかなおうとするのでなく、テキストベースのマニュアルも用意しておくことをおすすめします。
研修動画とテキストベースのマニュアルの両方を用意しておくことで、より学びやすい環境を用意できるようになるので、テキストベースのマニュアルも必ず用意しておくようにしましょう。

動画作成して終わりではなく効果測定も考える

研修動画は作って終わりではありません。研修動画を取り入れた効果が表れているかどうかについて、しっかり効果測定をおこなう必要があります。
研修動画はさまざまなメリットをもたらしてくれると紹介してきましたが、必ずしもそれらのメリットによる恩恵を受けられるわけではありません。業界や企業によっては、テキストベースのマニュアルの方が学びやすく効果的というケースもあります。

研修動画を取り入れたことでどういった効果が得られるようになったのかについてはもちろん、本当に効果的かなどについてしっかりと効果測定をおこなうようにしましょう。

飽きさせない工夫をする

社員研修動画は動画の特性上長くなってしまいやすいので、見ている社員を飽きさせない工夫をすることも大切です。
ただ、映像や音声、テキストで説明するだけの動画では見ている社員が飽きてしまうので、アニメーションを取り入れてアクセントにしたり、イラストや表を取り入れてわかりやすさを担保するなど工夫しましょう。

また、クイズを取り入れるのもおすすめです。
クイズは、動画を見ている社員の理解度を深めてくれるという側面もあるので、ぜひ活用してみてください。

研修動画の形式と作成するべき動画とは

研修動画の活用に取り組む上で把握しておきたいのが、研修動画の形式について。
研修動画には、

・セミナー形式
・マニュアル形式
・ドキュメンタリー形式

といった形式があり、それぞれ特徴が異なります。

また、形式によって作成するべき動画も異なるため、事前にそれらをきちんと把握し、どの形式で動画を作るのがベストなのか考えておかなくてはいけません。
研修動画の3つの形式と、それぞれの形式で作成するべき動画について解説していきます。

「セミナー形式」

研修動画における代表的な形式の一つ目が、セミナー形式の研修動画です。
セミナー形式の研修動画は、講師が複数の受講者に対して講座をおこなう研修やセミナーを動画化したもので、最もスタンダードな研修用動画の形式だと言えます。
最近はオンラインで受講できる塾が流行ってきていますが、セミナー形式の研修用動画はまさしくそういった形式の動画で、業務に関することを座学で学ぶときにうってつけの形式だと言えます。

動画の撮影方法としては講師が説明している様子を定点で撮影し、それを動画化するのが一般的ですが、実際におこなっているセミナーや研修の様子を撮影して動画化するという方法もあります。
余計な情報をシャットダウンできるため講師のみの映像を撮影するのがおすすめですが、今後社内でセミナーや研修をおこなう予定があるのであれば、ついでに撮影しておくことで撮影の手間を省くことができます。

セミナー形式で研修動画を作成するのであれば、新入社員へのビジネスマナー研修やスキルアップ研修など、一人の講師が複数の対象者に対しておこなうようなセミナーや研修の動画化が最適です。

「マニュアル形式」

研修動画における代表的な形式の二つ目が、マニュアル形式の研修動画です。
マニュアル形式の研修動画は、これまで紙ベースで用意してきたマニュアルを動画化し、従業員の育成や教育に活用していきます。

マニュアル形式で研修動画を作成する場合は、業務マニュアルの動画化や、機械やツールの操作方法を動画化する形で活用するのがおすすめです。
紙のマニュアルにも優れた点はありますが、業務内容が複雑になればなるほどかさばりますし、必要な情報をピンポイントで探しづらいといった弱点があります。

一方、マニュアル形式で従来の業務マニュアルや機械の使用方法のマニュアルを動画化することができれば、紙のマニュアルのようにかさばってしまうことはありません。
また、動画の作り方や共有方法にもよりますが、動画化した方が、紙のマニュアルに比べてピンポイントで必要な情報を探しやすいというメリットもあります。

実際に業務をおこなっている様子や機械、ツールを操作している映像をまじえながら説明できるため、内容をより理解してもらいやすいという点もマニュアル形式の研修動画におけるメリットの一つです。
業務で使用する機械やツールは操作方法が複雑で、テキストや画像がメインになる紙のマニュアルだとイマイチ伝わりづらいという弱みがありますが、研修動画であればその弱みを補うこともできます。

「ドキュメンタリー形式」

研修動画における代表的な形式の三つ目が、ドキュメンタリー形式の研修動画です。
ドキュメンタリー形式の研修動画は、その名のとおりドキュメンタリー番組のようなテイストの研修動画で、動画を視聴する従業員を飽きさせないというメリットがあります。
研修は従業員の育成に欠かせない重要なもので、動画を活用した研修は従来の研修に比べると比較的飽きにくくなってはいるものの、動画が長くなればなるほど視聴している従業員の集中力が続かなくなってしまう傾向にあります。

そこでぜひ活用したいのが、ドキュメンタリー形式の研修動画です。
ドキュメンタリー形式の研修動画は、会社の雰囲気や会社での働き方、理念などを学ぶのに適している研修動画で、先輩社員が働いている様子や先輩社員へのインタビューなどを取り入れ、作成していきます。

また、やってはいけないことを学ぶための動画としても活用しやすいという側面もあります。
運転免許を更新する際の講習では、交通事故があたえる今後の人生や家族への影響を再現ドラマ風の動画で学ぶことができますが、この活用方法はビジネスの場に取り入れることも可能です。

例えば、「建設現場での安全確認を怠るとどうなってしまうのか」をテーマにドキュメンタリー形式の研修動画を作成すれば、より自分ごととして緊張感をもって視聴してもらうことができます。

研修動画の事例紹介

質の高い研修動画を作成する上で積極的にチェックしておきたいのが、他の企業の事例です。
事例によって他の企業がどのような研修動画を作成し、どう活用しているかをチェックしつつ参考にすることで、より優れた研修動画を用意できるようになります。

他社の事例を参考にする際は、内容や映像の見せ方、テロップやナレーションの活用の仕方などに注目しながら参考にするようにしましょう。
ここでは、特に参考になりそうな研修動画の事例を4つ厳選して紹介していきます。

Mack Consultants Group


長野県松本市に本社を構える経営コンサルティング会社、「Mack Consultants Group」。
Mack Consultants Groupでは企業向けの新人社員研修を自社のサービスの一つとして提供していますが、こちらの動画は、オンラインでの新人社員研修の様子を配信したダイジェスト版の動画です。

こちらの動画はセミナー形式の動画で、研修の様子を定点カメラで撮影した様子を動画化しています。
動画の作りとしては非常にシンプルですが、声も聞き取りやすく、映像も鮮明で、対面ではない動画の研修でもしっかりと内容を把握できるようになっています。

また、イラストやテロップを積極的に取り入れて活用しているため、名刺交換などの作業を実践しなくてもしっかりとイメージして落とし込むことが可能です。
研修の内容によって講師が変わることで、より専門的で、なおかつ動画を視聴している新入社員を飽きさせない内容になっている点も参考になります。

新入社員向けの研修など、セミナー形式の研修動画を作るときに参考にしたい事例の一つです。

株式会社ウェブライダー


SEO対策のスペシャリスト的な企業としてSEO界隈では非常に有名な「松尾 茂起」さんが率いるWebマーケティング会社、「株式会社ウェブライダー」。
こちらの動画は、そんな松尾さんが一般企業向けにおこなっている無料のSEOセミナーをセミナー形式で研修動画化したものです。

動画の作りとしては画面にスライドを表示しながら松尾さんがその内容を解説していくという非常にシンプルなものですが、SEOのエキスパートで関連する書籍を複数出版されている方のセミナーということもあって、スライドはもちろん、松尾さんが喋る内容にも無駄がありません。
そのため、専門的な内容で難しいはずのSEOに関連する講義がすんなりと頭に入ってきます。

約2時間と非常に長尺な動画であるため一度見ただけですべての内容をしっかりと把握するのは難しいと言えますが、一つのテーマに対してここまで丁寧かつわかりやすく解説されている研修動画はなかなかありませんので、セミナー形式の研修動画を作る際に参考にしたい事例です。

株式会社ナカオ


アルミニウム合金や鉄などでさまざまな製品を製造し、販売している山口県下関市の企業、「株式会社ナカオ」。
建設現場などで使用される脚立などは特に人気が高く定評のある株式会社ナカオですが、株式会社ナカオは、マニュアル形式の研修動画を制作してYouTubeにアップする形で動画を活用しています。

こちらの動画は、同社の主力製品の一つである「コンステージ」という即席足場の使い方について解説しているマニュアル形式の研修動画です。
折り畳んである状態から使用できる状態にするという準備の段階から複数の製品を連結して使用するなどの応用的な使い方まで丁寧に解説しています。

それぞれの操作方法の間には見出しのテロップが入るため必要な情報をすぐにチェックできるようになっていますし、注意するべき点をズームした上でテロップをつけて解説するなど、非常に丁寧な研修動画になっています。
マニュアル形式の研修動画を制作する際に参考にしてほしい事例の一つです。

soi


大阪の梅田にある人気の美容室「soi」。
こちらの動画は、そのsoiがYouTubeの公式チャンネルにアップしている研修動画の一つです。
soiのチャンネルにはさまざまなカット方法に関する動画が複数アップされていますが、こちらの動画ではメンズショートのカットの仕方について主観映像で解説されています。

2つの異なる角度から撮影された映像を並べて掲載しており、「ここをもっと違う角度から見たい!」というニーズにしっかりと答える動画になっています。

社員研修でも動画が活用できる!

今回は、社員研修に動画を取り入れるメリットや注意点、作る上でのポイントを紹介しました。いくつか気をつけるべきところがあるとはいえ、社員研修でも動画を活用することができます。
そのため、もしあなたが社員研修の担当者であるならば、さっそく動画を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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