社内で「何かうまくいっていない」「改善したいけれど実態が見えない」——そんなモヤモヤを感じたとき、最も頼れるのが“現場の声”です。業務改善・人間関係・制度・評価など、組織の健全性は従業員の本音に支えられています。
特に近年は、リモートワーク・多様な働き方の浸透により、マネジメント層が社員の本音をキャッチしづらくなってきました。そうした背景もあり、注目されているのが「社内アンケートツール」です。
業務に支障なく実施でき、回答率や匿名性、集計効率などに優れた専用ツールを導入することで、形だけでない“使える声”を集めることが可能になります。
今回は、社内アンケートに特化したツール12選を厳選し、それぞれの特徴・活用シーン・導入メリットなどを詳しく紹介します。
まずは、社内アンケートツールとは何か、なぜいま注目されているのかを押さえていきましょう。
社内アンケートツールとは?注目される背景と役割
社内アンケートツールとは、従業員の意見や満足度、課題認識などを収集・分析するための仕組みを、効率的に運用できるツールのことです。 紙ベースやメールでは回収や集計が非効率になりがちな中、クラウド型のアンケートツールを導入することで、
スピーディかつ匿名性のある回答環境を整えることができます。 近年では、単なる満足度調査にとどまらず、社員エンゲージメントの定点観測や、離職予防、制度改革の参考情報としても活用されるケースが増加。ツールによってはSlackやTeamsと連携して回答を促したり、回答率を自動でトラッキングする機能なども備えています。
“誰もが発言できる仕組み”があるかどうかは、企業文化や心理的安全性に直結します。現場の声を日常的に拾い上げる仕組みを整えることが、持続的な改善と働きやすさ向上につながります。
・従業員の声を集める仕組みづくりが企業文化を形成
・クラウド化で回収・集計・分析を効率化
・匿名性や回答率の向上機能で“本音”を引き出す
ツール導入のメリットとは?よくある課題をどう解消するか
社内アンケートを導入したくても、以下のような課題を抱えている企業は少なくありません。 - 回答率が低く、本音を拾えない - 回収・集計に手間がかかる - 結果が放置され、改善につながらない - ITツールが苦手な現場には定着しづらい こうした悩みに対し、専用のアンケートツールは
「設計→配信→集計→分析→共有」までを一貫して支援することで、運用負荷を大幅に軽減します。 さらに、ツールによっては「テンプレート付きで設問設計が簡単」「グラフやチャートで自動可視化」「回答状況の進捗管理」「部門別比較」「リアルタイム通知」など、
アンケートを“形骸化させない”仕組みを備えている点も強みです。
・属人化しがちなアンケート運用を仕組み化できる
・回収効率と回答率を高める工夫が豊富
・結果を“見える化”し、施策改善に活かせる
社内アンケートツールの選び方と比較ポイント
実際に社内アンケートツールを選定する際には、以下のポイントを比較すると導入後のミスマッチを防げます。
- 匿名性の確保方法:個人特定されない仕組みか?部署単位での傾向把握は可能か
- 回答率を上げる機能:リマインド通知、スマホ対応、チャット連携などがあるか
- 集計・分析機能:自動グラフ化、セグメント集計、推移分析などの精度
- 社内ツールとの連携性:Google Workspace、Slack、Teams、kintone等との親和性
- 設問テンプレートの有無:質問設計が苦手な人でも使えるか
特に、組織規模が大きい企業や回答者が多い場合は、回答ログやアクセス制限、権限管理などの詳細設定機能も重要になります。
・匿名性と分析精度の両立がカギ
・“回答される工夫”があるかが定着を左右する
・既存システムとの連携で社内浸透を加速
社内アンケートツールおすすめ12選
マニュアル博士|動画教育と連動した“現場の声”収集
マニュアル博士は、社内マニュアルや動画教育の内製化に強みを持つクラウド型プラットフォームですが、アンケート・テスト機能を活用することで“現場の声の可視化”にも対応できます。 業務マニュアルや研修動画の受講後に、自動でアンケートやテストを設定できるため、学習後の理解度確認や現場の改善意見の収集が可能。
教育→フィードバック→改善のループを自然に回す仕組みを作れます。 アンケートの結果は進捗レポートや習熟度分析と合わせて確認でき、OJT・マニュアルの見直しにも活かせます。動画+アンケートをワンパッケージで回したい現場におすすめです。
・教育とアンケートが連動し、“声の活用”が進む
・動画視聴後にそのままテスト・アンケートへ移行可能
・マニュアル改善や現場課題の発見にも役立つ
CREATIVE SURVEY|顧客・従業員調査に強い多機能ツール
CREATIVE SURVEYは、ブランド調査やユーザーアンケートに強い日本製のクラウド調査ツールですが、従業員向けの社内アンケートにも幅広く活用できます。直感的なUIで誰でもフォーム作成が可能で、
セグメント別の分析・比較も簡単に行えます。 「働きがい調査」「コンディションチェック」「制度への意見回収」など、様々なシーンに対応可能。Slackやメールでの自動配信、回答状況トラッキング、グラフ分析なども標準装備されています。
・UIが洗練されていて誰でも簡単に設問作成可能
・自動配信・リマインド機能付きで回答率も確保
・部署別・属性別の比較や傾向分析が得意
Formrun|フォーム作成の自由度が高く、即日運用OK
Formrun(フォームラン)は、デザイン性に優れたフォーム作成ツールで、社内アンケート用途としても人気があります。 テンプレートの豊富さと、項目カスタマイズのしやすさが魅力で、入力制限・ファイル添付・選択肢ランダム表示なども対応可能。作成したアンケートフォームは、社内ポータルやチャットに簡単に埋め込み可能です。 フォームからの回答は自動でリスト化され、CSV出力やグラフ化もスムーズ。
1つのツールで質問設計・配信・管理が完結します。
・ノーコードでおしゃれなフォームが作成可能
・回答データは自動リスト化・エクスポート対応
・社内チャット連携も簡単で浸透しやすい
Zoho Survey|多言語対応でグローバル企業にも最適
Zoho Surveyは、CRMや業務ツールを多数展開するZohoシリーズのアンケートツールで、
多言語対応・分岐ロジック・自動レポート機能が充実しています。 選択肢のランダム化や、質問スキップ・条件分岐設定も可能で、複雑なアンケート設計が得意。社内全体への一斉送信やセグメント配信にも対応し、部署別・職種別の満足度比較や課題抽出に役立ちます。
・海外拠点・外国籍社員が多い企業にもおすすめ
・細かな条件分岐と多言語対応が魅力
・CRM連携で社員情報との突合も可能
SurveyMonkey|世界中で使われる定番の調査ツール
SurveyMonkeyは、世界中で最も使われているアンケートツールの一つで、個人利用から企業利用まで幅広く対応しています。 選択式・記述式・スケール式など多彩な設問形式に対応し、シンプルな画面設計で操作に迷いません。 結果のグラフ表示・傾向分析・リアルタイム集計など、
基本機能が高精度かつ高速に動作するため、初めての導入でも安心して使えます。
・全世界での実績が信頼の証
・シンプル設計で誰でも使える
・回答結果の自動グラフ化が便利
Googleフォーム|完全無料で使える定番のアンケートツール
Googleフォームは、Googleアカウントがあれば誰でも無料で使えるアンケート作成ツールです。特別な設定不要でフォーム作成でき、回答結果は自動でGoogleスプレッドシートと連携されます。 集計やグラフ表示もワンクリックで可能で、
予算をかけずに簡単にアンケートを実施したい企業には最適。テンプレートも用意されており、社員満足度・働き方・制度満足度など幅広く対応できます。
・コストゼロで運用可能
・回答結果はリアルタイムでスプレッドシートに反映
・初めてのアンケートにもぴったり
Kintone|業務アプリ連携でアンケートを業務に組み込む
Kintoneはサイボウズが提供する業務アプリ構築プラットフォームで、社内アンケート機能を含めた柔軟なフォーム作成が可能です。 アンケートだけでなく、社内報告や日報、稟議など他のワークフローとも連携でき、
“日常業務の中で声を集める”仕組みを構築できます。 フォーム作成はドラッグ&ドロップで、プログラミング不要。回答状況のリアルタイム管理や、グラフ表示、アクセス制限機能なども備えています。
・業務システムと一体化できる柔軟性が魅力
・継続的なアンケート運用に向く仕組みづくりが可能
・日報や社内DBと連携して声をデータとして蓄積
サーベロイド|低コストで大量アンケートを実施可能
サーベロイドは、アンケートモニターを活用して大規模調査を行えるツールですが、社内向けにも自社従業員への設問送信が可能です。 リーズナブルな価格で実施でき、UIもシンプル。特に「一斉送信型アンケート」や「定点調査」など、定期的な満足度調査を重視する企業に適しています。 集計画面はシンプルながら分析性も高く、
コスト重視でもしっかり“使える結果”を得たい企業におすすめです。
・大規模調査向きだが社内用としても柔軟に使える
・コストを抑えつつ定期アンケートを運用可能
・基本機能に絞ったシンプル設計が魅力
カオナビサーベイ|人材管理と連動したエンゲージメント測定
カオナビサーベイは、タレントマネジメントツール「カオナビ」内で利用できるエンゲージメント調査機能です。 従業員の働きがいや満足度、モチベーションを可視化し、人事評価・育成施策とつなげて分析できる点が特長です。 毎月・四半期ごとなど任意のタイミングで自動配信でき、結果はグラフ・ヒートマップで表示。
“人の見える化”を強みにした調査が可能です。
・人事・人材管理の文脈で活用されるアンケート
・エンゲージメントの変化を定点観測可能
・施策や制度との因果関係分析に強い
MicoCloud|LINE連携でカジュアルに回答促進
MicoCloudは、LINE公式アカウントと連携してアンケートを配信・集計できるクラウドツールです。 社内でもLINEを活用している企業では、業務連絡の一環として
アンケートを“普段の会話感覚”で実施できます。 アンケート結果はダッシュボードで確認可能で、分析機能も充実。リマインドや条件分岐にも対応しており、若年層社員の多い企業に特にフィットします。
・LINE経由で回答率が高まる設計
・業務チャットに馴染みのある環境で使いやすい
・自動分析・リアルタイム確認もスムーズ
HRMOSタレントマネジメント|人事施策と連携したサーベイ
HRMOSタレントマネジメントは、人材情報を一元管理できるタレントマネジメントシステムで、エンゲージメントサーベイ機能も内包しています。 日々のコンディションチェックから、1on1の内容記録、制度改善のための意見収集まで幅広く対応。
人事データとの連動により、離職予兆の早期発見や育成方針の見直しなどにも活用でき、組織改善のPDCAを回すための起点になります。
・社員データとの連動で“気づき”を得られる設計
・人材育成・離職防止の分析基盤としても機能
・多機能ゆえに導入時は目的整理が重要
LINE Survey|LINE上で完結する簡易型サーベイ
LINE Surveyは、LINE上でアンケートを実施できる機能で、別途システム不要で使える手軽さが魅力です。 個人アカウント宛に質問を送信でき、
数クリックで回答→即時集計が可能。短期的な満足度調査や確認用途などに向いています。 正式なエンゲージメント調査には機能が物足りない場面もありますが、シンプルな“聞きたいことだけ”を聞く場合には十分活躍します。
・LINEアカウントだけで即運用可能
・短期調査や非定型のヒアリングに最適
・シンプルさを重視する企業におすすめ
アンケート結果を“実行”につなげるには
アンケートを実施しても、結果を放置してしまっては意味がありません。 重要なのは、「収集→分析→共有→改善→再調査」というサイクルを確実に回すことです。 たとえば、月次で従業員満足度を調査した場合、翌月には変化を分析し、必要に応じて改善施策を立案。その内容を社内へ共有し、再び調査を行うことで“改善の効果検証”が可能になります。
フィードバックの“見える化”と“即応性”が、このサイクルを実現するうえでの鍵となります。回答者が「声を届けた実感」を得られれば、次回以降の回答率も自然に上がっていきます。
・アンケートは“集めた後”が重要
・改善→再調査のサイクルを作ることが本質
・回答者へのフィードバック共有が継続率を左右する
まとめ
今回は、社内アンケートを効率的に実施・分析するためのおすすめツールを12選紹介しました。 業種・規模・目的に応じて選ぶべきツールは異なりますが、共通して言えるのは、
“本音を引き出せる仕組み”をどう作るかという視点が何より重要だということです。 特に、従業員満足度の向上や制度改革、離職防止などを重視する企業では、単にアンケートを実施するだけではなく、
分析→改善→共有の一連の流れをスムーズに回すためのツール選定が不可欠です。
マニュアル博士で声を“見える化”し業務改善へ
もし、アンケートだけでなく“教育”や“ナレッジ共有”も同時に改善したいとお考えであれば、
マニュアル博士のような動画+アンケート一体型プラットフォームの導入も選択肢のひとつです。 動画マニュアルとテスト・アンケートを組み合わせて、OJTや研修の効果測定・改善提案まで一貫して行えるため、現場の声を“活かす”仕組みを構築できます。 マニュアル博士は、ITスキルがない現場でも導入しやすく、少人数のチームでもすぐに運用が開始可能です。
・アンケートと教育を一体化できる「マニュアル博士」
・“わかっているつもり”のギャップを可視化し改善へ
・動画教育との連動で声を実行力に変える