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ナレッジとは?企業が社内で共有する6つのメリットと取り組みを成功させるための3つのコツ

ナレッジとは?企業が社内で共有する6つのメリットと取り組みを成功させるための3つのコツ

ビジネスシーンでよく用いられる言葉の一つである「ナレッジ」。
何気なく使っているという方も少なくないかと思いますが、ナレッジは企業が成長する上で欠かせない重要な要素の一つでもあるため、しっかりと理解しておかなくてはいけません。

今回は、「ナレッジとは」という基本的な部分に触れながら、社内でナレッジを共有するメリットや共有する際のポイントなど、ナレッジについて詳しく紹介していきます。

ナレッジとは

ナレッジは英語の「knowledge(知識、知見)」が語源となっている言葉で、ビジネスシーンで用いられることがほとんどです。
語源としての意味は知識や知見など大まかでザックリとしたものですが、ビジネスシーンにおいては「企業などの組織にとっての有益な情報」「付加価値のある経験や知識」などの意味で用いられます。

ナレッジと混同されがちな2つの言葉と意味の違い

企業が成長する上で欠かせない重要な要素であるナレッジですが、ビジネスシーンではナレッジと似たような意味で用いられる言葉がいくつかあります。
代表的なものとしてあげられるのが、「ノウハウ」と「スキル」の、2つです。
ここでは、これら2つの言葉とナレッジの違いについて解説していきます。

ノウハウ

ビジネスシーンにおいてナレッジと混同されがちな言葉の一つ目が、「ノウハウ」です。
ノウハウはナレッジと同じ意味で用いられることが最も多く、実際ノウハウとナレッジを同じような意味合いで使っている人も少なくありませんが、ノウハウとナレッジには「体験」や「経験」という大きな違いがあります。

ノウハウは日々の業務をこなす上で得た知識や知見を表す言葉で、経験をともなって得られる知識や知見に対して用いられます。
一方ナレッジは、書籍やマニュアル、先輩や上司からの指導によって得られる知識や知見に対して用いられることがほとんどです。

どちらが優れているということはありませんが、ノウハウは独自の体験や経験を通じて得た知識や知見であるという性質上、他社と共有するのが難しかったり、必ずしも企業にとっての有益な情報や付加価値のある知識であるとは限らないという側面があります。

スキル

「スキル」もビジネスシーンにおいてナレッジと混同されがちな言葉の一つです。
スキルとナレッジの違いも、「体験」や「経験」の有無です。

スキルは自身の体験や経験によって身につけた技術を指す言葉で、ナレッジのように他者と共有するようなものではありません。
例えば、営業マンが契約を勝ち取るために身につける話術や人の懐に入るような技術は立派なスキルだと言えますが、これらは体験や経験によって磨かれるもので、他の従業員に共有するのは困難です。
一方ナレッジは、書籍やマニュアル、先輩や上司からの指導によって得られる基本的な知識や知見なので、組織で共有して活用するのに適しています。

ビジネスシーンでの代表的なナレッジの使い方

ビジネスシーンでよく用いられる「ナレッジ」ですが、ナレッジとして用いられるだけでなく、さまざまな使われ方をします。
ビジネスシーンでよく用いられるナレッジを使った言葉としてあげられるのが、以下の3つです。

・ナレッジマネジメント
・ナレッジベース
・ナレッジワーカー


それぞれ詳しく解説していきます。

ナレッジマネジメント

企業が知識や情報を集約して社内で共有することを「ナレッジマネジメント」と言いますが、このナレッジマネジメントは企業が成長する上で欠かせない取り組みの一つです。
ナレッジは自然に蓄積されていくものではありませんし、自然に共有されるようなものでもありません。
ナレッジを蓄積して共有するには、蓄積して共有できる体制や環境を整えなくてはいけませんが、その体制や環境を整えるための取り組みをナレッジマネジメントと言います。
 

ナレッジマネジメントの重要性

近年ナレッジマネジメントが重要視され、取り組む企業が増えてきているのは、ナレッジマネジメントに取り組むことでさまざまなメリットが期待できるようになるからに他なりません。
ナレッジマネジメントに取り組むことで期待できるようになるさまざまなメリットについては後述しますが、個人が保有している知識や知見、事例を社内で広く共有することによって、従業員一人ひとりのレベルが向上し、企業としての成長につなげられるようになります。

ナレッジベース

「ナレッジベース」は、社内のナレッジを集約したデータベースを指す言葉です。
ナレッジマネジメントを成功させるには、時間や場所に縛られることなく、いつでもどこでも必要なときにナレッジにアクセスできる環境が必要不可欠です。
その環境を整えるために社内のナレッジを集約した場所やデータベースをナレッジベースと言います。

最近は人手不足の影響もあって社内での人材の流動が激しくなってきている傾向がありますし、リモートワークなど社外で働くという選択肢を選ぶ人も増えてきているため、時間や場所を選ばずナレッジにアクセスできるナレッジベースの重要性が増してきています。

ナレッジワーカー

社内にナレッジを共有したり、自分が持っているナレッジを活かして付加価値を生み出すような労働者のことを「ナレッジワーカー」と言います。
「knowledge(知識)」と「Worker(労働者)」を組み合わせた造語であり、経営学者のピーター・ドラッカーが提唱した言葉としても知られています。
ナレッジを積極的に共有してくれたり新たな付加価値を生み出してくれるナレッジワーカーは企業にとって非常に重要な存在で、企業の成長を促してくれる存在でもあります。
 

ナレッジワーカーに該当する職種の例

企業の成長を促してくれるナレッジワーカーに該当する主な職種としては、

・コンサルタント
・エンジニア
・アナリスト

などがあげられます。

コンサルタントは企業が抱える問題や課題を可視化し、その解決策を提示したり、課題を解決するための舵取りをする職種です。
自分が持っている膨大なナレッジを駆使しながら企業の問題や課題を解決し、成長を促してくれます。
エンジニアはITやWebに関する知識を活かして企業の成長を促してくれるナレッジワーカーです。
ITやWebに関するナレッジを活かしながら企業が抱える課題や問題を解決するためのシステムやツールを開発し、サポートしてくれます。

アナリストは、金融や経済に関する知識を持つナレッジワーカーです。
企業が競合他社との競争に負けずにビジネスを継続していくには金融や経済の流れを読みながら戦略を立てるなどの対応が必要になりますが、その際にアナリストが持つ金融や経済に関するナレッジが役立ちます。
 

ナレッジワーカーに求められるスキル

ナレッジワーカーに求められる主なスキルとしては、以下のようなスキルがあげられます。

・情報収集能力
・分析能力
・アウトプット力


ナレッジワーカーは自分の知識を活かして会社に貢献する存在なので、高い情報収集能力が必要不可欠です。
常に新しい情報をリサーチして自分の知識として吸収していく必要があります。
また、単純に情報収集するだけでは不十分で、集めた情報を分析して落とし込み、知識をアップデートさせなくてはいけません。
そのため、高い分析能力も求められます。

そしてナレッジワーカーに欠かせないもう一つのスキルが、アプトプット力です。
ナレッジワーカーは、収集・分析して得た知識を他の従業員に共有しなくてはいけませんが、ただ共有するのではなく、誰でも理解できるような形で共有しなくてはいけません。
誰でも理解できるような形で共有するには、情報をわかりやすくまとめて共有するアウトプット力が求められます。

社内でナレッジを共有するメリット

企業がナレッジマネジメントに取り組んでナレッジを社内で共有すると、さまざまなメリットが期待できるようになります。
代表的なメリットとしてあげられるのが、以下の6つです。

・作業効率を向上させられる
・属人化を防止できる
・教育や人材育成を効率的に進められる
・従業員一人ひとりの基礎力が向上する
・顧客満足度の向上につながる
・新たなアイデアにつながる


これらは、いずれも企業が成長する上で欠かせないものですし、企業にとって大きなメリットになるものです。
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

作業効率を向上させられる

ナレッジは、日々の業務に活かせる非常に価値のある知識や情報です。
そのナレッジを社内で共有できるようになると、一人ひとりの作業効率が上がりますし、作業効率が良くなることで生産性の向上にもつながります。
作業効率の良い従業員のナレッジを共有することで各々の作業効率が向上するのはもちろん、ナレッジをまとめていつでも閲覧し、参考にできる環境を整えておくことで、作業につまづいて手が止まってしまう回数や時間を減らせるようにもなります。

属人化を防止できる

ナレッジを共有できる環境が整っていない場合に懸念されるのが「業務の属人化」です。
特定の人しか対応方法ややり方を把握していない業務がある状態を属人化と言いますが、ナレッジを共有できる環境が整っていないと業務の属人化が発生しやすくなります。
一方、ナレッジマネジメントへの取り組みによってナレッジを共有できる環境が整っていると、それぞれの従業員のナレッジをすべての従業員に共有できるようになるので、業務の属人化を防げるようになります。

教育や人材育成を効率的に進められる

ナレッジの共有は新人教育や人材育成にも効果を発揮しますが、特におすすめなのが、マニュアルの作成と活用です。
ナレッジを取り入れながらマニュアルを作成し、そのマニュアルを新人教育や人材育成に活用することで、より効率的かつ効果的に新人教育や人材育成を進められるようになります。

従業員一人ひとりの基礎力が向上する

社内でナレッジを共有できるようになると、共有されるナレッジを各々の従業員がいつでも閲覧して学べるようになりますが、それによって期待できるようになるのが従業員一人ひとりの基礎力の向上です。
共有されたナレッジを閲覧し、学んだり参考にしながら業務に取り組むことで、ビジネスパーソンとしての基礎力が向上し、組織力も向上します。

顧客満足度の向上につながる

社内でナレッジを共有できるようになると従業員一人ひとりのビジネスパーソンとしてのレベルが向上すると紹介してきましたが、これによって期待できるようになるのが顧客満足度の向上です。
ナレッジの共有によって各々の対応の質が向上すると、それぞれの顧客に対して最適な提案をおこなえるようになるので、顧客満足度の向上につながりやすくなります。
また、ナレッジの共有によって対応のバラつきを抑えられるようにもなりますが、この点も顧客満足度の向上につながる要素の一つです。

新たなアイデアにつながる

ナレッジがたまってくると、ナレッジとナレッジを組み合わせることで新たなアイデアにつながることがありますが、これも社内でナレッジを共有できる環境を整えることで期待できるようになるメリットの一つです。
ナレッジによって得られた新たなアイデアを取り入れて製品やサービスをブラッシュアップすれば、より顧客満足度の高い製品やサービスを提供できるようになりますし、まったく新しい製品やサービスの開発につながる可能性もあります。

企業がナレッジマネジメントを成功させる上で重要になる3つのポイント

取り組むことで企業にさまざまなメリットをもたらしてくれるナレッジマネジメントですが、ただ取り組めばいいわけではありません。
ナレッジマネジメントをしっかりと成果につなげるには、以下のポイントを意識しながら取り組む必要があります。

・ナレッジを共有する目的や重要性を従業員に伝える
・ツールやシステムを積極的に活用する
・ナレッジマネジメントを仕組み化してルールを整えた上で運用を始める


それぞれのポイントの概要を詳しく解説していきます。

ナレッジを共有する目的や重要性を従業員に伝える

企業がナレッジマネジメントを成功させるには、従業員の理解が必要不可欠です。
ナレッジマネジメントに取り組む企業の中には経営層や管理職などの中だけでナレッジマネジメントに取り組むことを決め、従業員に共有せずにスタートさせるような企業もありますが、そのような進め方だと失敗する可能性が高くなります。

ナレッジマネジメントでは従業員からのナレッジの提供や共有が欠かせません。
ただ、ナレッジを共有してもらうということは従業員の作業が増えることにつながるので、ナレッジマネジメントの意義や必要性が伝わっていない状態で始動させてもうまくいきません。

ナレッジマネジメントを成功させるには、ナレッジマネジメントの意義や必要性、取り組むことで従業員にどういったメリットがもたらされるかを説明して、理解してもらい、自発的に動いてもらう必要があるわけです。
ナレッジマネジメントをスタートさせる際は、必ず従業員全員にその意義や必要性についての説明をおこない、従業員が自発的に取り組みたくなる状態を整えてからスタートさせるようにしましょう。

既存のツールやシステムを積極的に活用する

ナレッジマネジメントを成功させるには、ナレッジを蓄積できる仕組みや共有できる仕組みの構築が必須になりますが、この仕組みを一から構築するのは現実的ではありません。
人員を用意して時間をかければ一からシステムを構築することも可能ですが、仕組みづくりに時間をかけてナレッジマネジメントを始動させるのが遅れてしまうのは避けるべきです。

ナレッジマネジメントに取り組む際は、自前でツールやシステムを用意することにこだわらず、既存のツールやシステムを積極的に活用するようにしましょう。
最近はナレッジを共有するためのツールやシステムが充実してきており、コストパフォーマンスの高いものや高機能なものも増えてきています。
ナレッジを共有できる機能が備わっているマニュアル作成ツールなども登場してきているので、それらのツールを導入して、なるべく早いタイミングでナレッジマネジメントを始動させるようにしましょう。

ナレッジマネジメントを仕組み化してルールを整えた上で運用を始める

ナレッジマネジメントの導入や活用に失敗してしまう企業に多いのが、ナレッジマネジメントの仕組みやルールを整えずに運用をスタートさせてしまい、失敗するパターンです。
仕組みやルールが整っていないと、各々が好きなようにナレッジを入力してしまい、せっかく溜まったナレッジを思うように活用できなくなる可能性があります。

また、仕組みやルールが整っていないことでナレッジの入力や共有を諦めたり避ける従業員が出てくる可能性もあるので、ナレッジマネジメントを始動させる場合は、入力や運用のルールを決め、仕組みを整えた上でスタートさせるようにしましょう。

まとめ

企業の成長を促してくれる「ナレッジ」について詳しく解説してきました。
企業が競合他社との競争に勝ち抜いて生き残るには成長が欠かせませんが、その成長を促してくれるのがナレッジで、ナレッジを社内で共有し、従業員の成長につなげるための取り組みがナレッジマネジメントです。

企業がナレッジマネジメントに取り組むと、

・作業効率を向上させられる
・属人化を防止できる
・教育や人材育成を効率的に進められる
・顧客満足度の向上につながる
・従業員一人ひとりの基礎力が向上する
・製品やサービスに関する新たなアイデアにつながる

など、さまざまなメリットが期待できるようになります。

ただし、単純にナレッジを共有するだけでは成果につながりませんし、失敗する可能性が高くなるので、実際に取り組む際は、

・ナレッジを共有する目的や重要性を従業員に伝える
・ナレッジマネジメントを仕組み化してルールを整えた上で運用を始める
・ツールやシステムを積極的に活用する

などのポイントを意識しながら取り組むようにしましょう。

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