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マニュアル作成で意識するべき8つの注意点と5つのコツ

マニュアル作成で意識するべき8つの注意点と5つのコツ

新人研修や日々の業務の効率化など、企業にとって欠かせないマニュアル。
マニュアルの必要性を感じ、マニュアルの作成や今あるマニュアルのブラッシュアップに取り組みたいと考えている企業も多いのではないでしょうか?

ただ、マニュアル作成はそう単純なものではないため、いきなり作り始めてしまうと本来の役割を果たせないマニュアルになってしまう可能性があります。
今回は、マニュアルを作成するときに知っておくべき注意点と、わかりやすくて成果につながるマニュアル作成のコツを紹介していきます。

マニュアル作成で意識するべき8つの注意点

実際にマニュアルを作成するときに意識するべき注意点としては、以下の8点があげられます。

1. マニュアル作成の目的やターゲットを明確にする
2. 内容を精査する
3. 見出しや目次を設ける
4. 簡単に閲覧できる状態にしておく
5. コメントや意見を残せるようにしておく
6. 定期的に更新する
7. いきなり完璧なマニュアルを作ろうとしない
8. 担当者や担当するチームを決めておく


「こんなにあるの?」と感じるかもしれませんが、この8点に注意しながら作成するのとしないのとでは出来上がるマニュアルの質が大きく異なるため、確実に押さえておくべきです。
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。

1. マニュアル作成の目的やターゲットを明確にする

マニュアルを作成するときには、まず「何のためにマニュアルを作るのか」「何のためにマニュアルを用意するのか」を明確にするようにしましょう。

・新入社員に大まかな業務内容を覚えてもらう
・業務の引き継ぎを円滑にする
・日々の業務を効率化する

など、マニュアルを作成する目的はさまざまですが、目的が明確になっていない状態だとこの後の工程を正しく進めることができません。

例えば、新入社員向けのマニュアルを作成する場合は効率的に作業を進めてもらうことよりも作業内容を覚えてもらうことや正しく作業してもらうことを重視するべきだと言えますが、そうなると基本的だと思われることも丁寧に解説してあげる必要があります。
一方、業務の効率化を目的としたマニュアルの場合、基本的な作業についてはスムーズにこなせることが前提となりますし、そういった社員が対象となるため、基本的なことや細かな部分の解説まで含める必要はありません。

基本的な部分は理解しているといった前提で、なるべく応用的な内容を盛り込むべきです。
マニュアル作成の目的やターゲットが定まっていないと誰に向けたものかわからないマニュアルになってしまうだけでなく、マニュアル作成にかける時間も無駄になってしまいかねません。
また、修正など余計な手間が発生する可能性もあるので、まずは目的とユーザーを明確にするところから始めるようにしましょう。

2. 内容を精査して作成に取り組む

マニュアルを作成する目的とターゲットが決まったら、マニュアルに掲載する内容の精査も必ず行うようにしましょう。
内容を精査せずにマニュアルを作り始めてしまうと、余計な情報なども掲載してしまい、伝えたいことが伝わりづらいマニュアルになってしまいかねません。

そうなると使いづらいマニュアルになってしまいますし、マニュアルを閲覧する人を混乱させてしまう可能性もあります。
何より、必要のない情報を盛り込むことで余計な時間と手間がかかることにもなるので、工数とコストの面でも内容の精査は必ずおこなっておくべきだと言えるでしょう。

例えば、作業マニュアルを作成する場合であれば、実際に作業をしながらマニュアルに掲載する内容をリストアップし、その情報を元に内容を精査してから作成するようにすると、無駄な情報の掲載されていない洗練されたマニュアルに仕上げることができます。
また、一人で作業を進めてしまうとどうしても判断が偏ってしまう可能性があるので、精査した内容を他の人に確認してもらってから作り始めるなど、第三者の意見を聞いたり取り入れたりしながら進めるようにしてください。

3. 見出しや目次を設ける

わかりづらく使いづらいマニュアルにありがちなのが、「見出しや目次を設けない」というタイプの失敗です。
マニュアルの内容にもよるものの、マニュアルはボリュームのあるものになる傾向があります。
そうであるにも関わらず見出しや目次を設けずに作成してしまうと、マニュアルを使う人が欲しい情報にたどり着くのに時間がかかってしまいますし、探しづらくなってしまいます。

欲しい情報を探している時間は無駄な時間で、効率的な作業を妨げるものです。
どれだけ丁寧に作られ、内容が優れているマニュアルであっても、見出しや目次が設けられていないと一気に使い勝手が悪くなってしまうので、見出しや目次は必ず設けるようにしてください。

見出しや目次を設ける際は、見出しを見ただけで該当の箇所にどういった情報が掲載されているかわかるようにしてあげると、より使い勝手の良いマニュアルになります。
また、PDFなどのデジタルデータでマニュアルを作成する際は、見出しや目次をクリックすることで該当の箇所にアクセスできるような仕様にしておくと、より使いやすいマニュアルになるのでおすすめです。

4. いつでも簡単に閲覧できる状態にしておく

先ほど解説したとおり、マニュアルは、内容だけでなく使い勝手も重要になります。
マニュアルの使い勝手を向上させる施策としては、先述した見出しや目次を設けるなどの対応が代表的なものとしてあげられますが、作成したマニュアルの共有方法も、マニュアルの使い勝手に影響する重要な要素の一つです。
いくら優れた内容のマニュアルであっても、使いたいときに使えないようでは意味がありません。

例えば、紙のマニュアルの場合、他の人が使っているときは使えないなど、閲覧できる人数が制限されるというデメリットがあります。
このデメリットを解消する方法としては同じマニュアルを複数用意しておく方法が考えられますが、印刷の手間や保管場所を確保しなければならないことを考えるとスマートな方法とは言えません。
紙のマニュアルにもメリットはあるので無理にすべてのマニュアルをデジタル化する必要はありませんが、使用する頻度の高いマニュアルはデジタルデータとして保管するなど、人数に制限されることなくいつでも閲覧できるようにしておくべきです。

また、社内にいるときにしかマニュアルを閲覧できないという状態も避けるべきなので、クラウド環境にアップするなどして、時間や場所に制限されることなく閲覧できる状態にしておきましょう。
ただ、この場合は不正アクセスや情報漏洩への対策が必須になるので、それらに対する対策についてもセットで考えるようにしてください。

5. コメントや意見を残せるようにしておく

マニュアル作成の際は、必ずコメントや意見を残せるようにしておきましょう。
マニュアル自体にコメントを残せるようにしてもいいですし、意見を募集するためのファイルを別途用意して、そこに思ったこと・感じたことを残してもらうようにするのもアリです。

マニュアルを作っている側はつい完璧なものを作ったと思い込んでしまいがちですが、実際に他の社員がマニュアルを使って作業していく中で不十分な部分や改善できる部分が見つかることは多々あります。
そういった意見を取り入れてブラッシュアップしていくことでより良いマニュアルになっていくので、感じたことを積極的にコメントとして残してほしいと伝え、どんどん意見してもらえる環境を整えておくようにしましょう。

また、ただコメントや意見を残してもらうだけだと意味がないので、それらの意見やコメントを精査する担当者や精査するスケジュールを決め、マニュアルに落とし込める体制を整えておくことも忘れないようにしてください。

6. 定期的に更新して最新の状態にする

マニュアル作成では、作ったマニュアルを常に最新の状態に保っておくことも重要になります。
企業では、対応の見直しや新しいシステムの導入などによってこれまでの対応方法が変わることもあります。
その際、対応方法が変更されたのにも関わらずマニュアルに記載されている情報が古いままだと、マニュアルを見た社員が混乱してしまいかねませんし、間違った手順で覚えてしまいかねません。

間違った方法で対応を進めてしまうと、クレームや大きなトラブルに発展してしまいかねないので、対応方法が変わったときは必ずマニュアルの内容も更新して最新の状態に保っておくようにしましょう。
また、作業内容や作業方法の変更の有無に関わらず、定期的にマニュアルの内容を見直すようにしておくなどの対応もおすすめです。

7. いきなり完璧なマニュアルを作ろうとしない

企業のマニュアル作成に関する失敗で特に多いのが、完璧なマニュアルを作ろうとしてしまうパターンです。
正しい情報を掲載することについては時間をかけるべきですが、構成や内容、見やすさを担保するための装飾などを完璧に仕上げようとするのは避けるべきです。
構成や内容、見やすさなどの部分はこだわろうと思えばとことんこだわることができるので、際限なく工数がかかってしまいます。

また、どれだけ企画力があり、マニュアル作成に長けている企業であっても、いきなり完璧なマニュアルを作るのは不可能です。
マニュアルは、社内で共有し、使い勝手や改善点などについて意見をもらいながら少しずつブラッシュアップしていくことで完璧なものに近づいていくものなので、最初の段階で時間をかけるよりも、なるべく早く完成させて共有するようにしなくてはいけません。

マニュアル作成は作って終わりではなく運用までがセットになるので、いきなり完璧なものを作ろうとせず、期限を決めるなどしてスピード感を持って取り組むようにしましょう。

8. 担当者や担当するチームを決めておく

マニュアルを作成するときは、必ず担当者や担当するチームを決めておくようにしましょう。
ブラッシュアップしてよりよいマニュアルにしていくためにもコメントや意見は残せるようにしておくべきではありますが、誰でもマニュアルを自由に更新できるようにするべきではありません。

担当者や担当するチームが決まっていないと、誰でもマニュアルを自由に更新できるようになり、内容を統一できなかったり精査できなくなってしまう可能性があります。
記載されている内容が統一されていないとマニュアルを見た社員が混乱してしまいますし、間違った内容を記載されてしまうとトラブルに発展してしまいかねません。

コメントや意見を残せる状態にしつつも、あくまでもそれらの意見を取り入れてマニュアルの内容に落とし込めるのは担当者や担当チームだけにするなど、マニュアルの作成に関する権限を制限するようにしましょう。

よりわかりやすいマニュアルを実現するためのコツ

ここまで紹介してきた注意点を意識しながらマニュアルを作成するようにすれば、マニュアル作りで失敗することはありません。
ただ、どうせマニュアルを作るのであれば、より質の高いマニュアルにすることを意識するべきです。
質が高く、よりわかりやすいマニュアルを実現するためのコツとしては、以下の5点があげられます。

・図や表を積極的に用いる
・手を動かしながら学べる内容にする
・体系的に学べるようにする
・実際の事例を内容に取り入れる
・適切なフォーマットでマニュアルを作成する


それぞれ詳しく解説していきます。

図や表を積極的に用いる

マニュアルを作成する場合、テキストが主体になりますが、テキストだけを羅列するのはおすすめできません。
作業の概要などを伝えるのであればテキストだけでも伝わりますが、手順を解説するようなマニュアルの場合、テキストだけで伝えるのは難しく、誤った認識で伝わってしまう可能性もあります。

何より、テキストが羅列されたマニュアルは読むのが大変で、使う側のモチベーションを下げてしまいかねません。
マニュアルを作成する際は、図や表、イラストや画像を積極的に用いて、わかりやすさを担保してあげるようにしましょう。

ボリュームのあるマニュアルであっても、ところどころに図や表、イラストが入っているだけで読みやすくなりますし、見ていて疲れにくくもなります。
必要のない図やイラスト、画像を無理に挿し込む必要はありませんし、図やイラストの作成は手間がかかるため工数も考えながら進める必要がありますが、なるべく取り入れるようにしてください。

手を動かしながら学べる内容にする

マニュアルの内容にもよりますが、マニュアルを作成する際は、実際に手を動かしながら学べるような内容にするべきです。
ただマニュアルに記載されている情報を閲覧しているだけでは、内容が身につくことはありません。

実際に手を動かして実践することで初めて自分の技術やスキルに昇華できるようになりますし、より内容をしっかりと理解できるようにもなるので、

1. システムで〇〇のデータを抽出する
2. 抽出したデータの〇〇と〇〇をフィルタリングする
3. 抜き出したデータを〇〇のフォーマットにまとめる

など、見ながら作業できるマニュアルを作成するようにしましょう。

特定の業務のやり方を解説するような作業マニュアルなどは、特にこの形式のマニュアルにうってつけだと言えます。

体系的に学べるようにする

わかりやすいマニュアルにするには、本のように体系的に学べるようにすることが大切です。
例えば、作業マニュアルを作成する場合、その作業を初めておこなう人にいきなり応用的な内容を提示しても、基礎が備わっていないので正しく理解することができません。

そのため、マニュアルを作成する際は、基礎となる部分から解説し、徐々に内容を応用的なものにレベルアップさせていくことが重要になります。
いきなりマニュアルを作成し始めるのではなく、マニュアルに掲載するべき内容をリストアップした上でどの順番で伝えるとわかりやすいかを意識しながら構成し、作成するようにすると、体系的でよりわかりやすいマニュアルに仕上がります。

実際の事例を内容に取り入れる

マニュアルを作成する際は、事例を取り入れられそうなところがあればどんどん取り入れるようにしましょう。
例えば、営業担当者向けのマニュアルを作成するのであれば、成果につながった事例の情報を入れてあげることでより参考になるわかりやすいマニュアルになります。

また、成功事例だけでなくクレームやトラブルの事例を入れることも大切です。
単純に「〇〇に注意してください」と記載するよりも、「〇〇をしてしまったことで〇〇になり、〇〇円の損失につながりました」など、失敗した事例を交えながら説明すると説得力が増しますし、マニュアルを閲覧する担当者に注意の意識が芽生えるのでおすすめです。

ただ、メインとなる本文部分に事例を含めると情報過多になってしまい、本当に伝えたいことが伝わらなくなってしまう可能性があるので、注釈や別枠で紹介するなど、見せ方を工夫しながら取り入れるようにしてください。

適切なフォーマットでマニュアルを作成する

マニュアルと言えばテキスト主体の紙のマニュアルをイメージする方が多いかと思いますが、最近はさまざまなフォーマットが登場してきています。
それらのフォーマットの中でも特におすすめなのが、映像で情報を伝える動画マニュアルです。

最近はスマートフォンで簡単に質の高い映像を撮影できるようになってきていますし、編集ツールも充実してきているため、誰でも気軽に動画マニュアルを作成することが可能です。
テキストで構成されるマニュアルにはテキストで構成されるマニュアルならではのメリットもありますが、細かい部分がわかりづらく、ニュアンスも伝わりづらいというデメリットがあります。

一方動画は、実際に作業している様子を見せるなど映像で情報を伝えることができるので、わかりやすさという観点で見た場合、最適なフォーマットだと言えます。
動画マニュアルは、撮影や編集など作るのが大変なイメージがありますが、動画マニュアルの作成を簡略化してくれるツールも充実してきているので、選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか?

まとめ

マニュアル作成に失敗する企業は少なくありません。
時間とコストをかけてマニュアルを作成したものの、わかりづらいマニュアルに仕上がってしまい、あまり活用されずにいるという事例はたくさんあります。

今回紹介した注意点は8点と決して少なくはありませんし、より良いマニュアルにするのであれば5つのコツについても意識する必要もあるため、作成するのに時間も手間もかかるでしょう。
ただ、質の高いマニュアルは業務効率化に大いに貢献してくれますし、業績アップなど企業にとって嬉しい成果にもつながるので、ぜひ意識しながらマニュアル作成に取り組んでみてください。

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